第300話
木嶋は、短くても…
はるかと一緒に話しが出来て過ごせた時間が嬉しく思えた。
はるかからの放たれた…パワーを吸収、身体の疲れを飛ばしてくれる。
まさに、癒し系。
「はるかは、麻美さんに、嫉妬しているのかも知れない!そうだよな!元から、お互いが良いイメージを持っていない。」木嶋は、自分に自問自答を繰り返し、納得をさせていた。
考えてみても…
麻美は、【プロ】であり、はるかは、【アマチュア】である。
年齢を積み重ねている分…
麻美が一枚上手である。
はるかが、警戒をしているのは、その…年齢からくる経験の差である。
電車が、木嶋の降りる最寄り駅に着いた。
『プシュー』と、エアー音が響く。
ドアが開いた。
すると…携帯が…
「ピローン、ピローン、ピローン」と鳴り響いている。
はるかからの電話である。
木嶋が電話に出た。
「もしもし、木嶋ですが…。」
「はるかです。木嶋さん、先ほどはありがとうございました。」はるかが、木嶋にお礼を述べていた。
木嶋は、
「どう致しまして…はるかさんと会えて、話しが出来たのが嬉しかったです。」はるかに伝えた。
はるかは、
「ありがとうございます。私も、木嶋さんと会えたのが良かったです。もう少し、時間があって話しが出来れば良かったのですが…!」木嶋に話していた。
木嶋は、目の前の階段を、
「ズッ、ズッ、ズッ」と一段ずつ上がって行く。
「仕方ないですよ!友達と会って…遊ぶのもね!大切なことですよ。」はるかの行動に理解を示していた。
はるかは、
「そうですよね!社会人になると、会議や接待で、友達や木嶋さんと会う機会が少なくなるのが、淋しいです。」木嶋に思いをぶつけた。
木嶋は、
「自分も、はるかさんと同じ気持ちです。その中で、お互いが時間を作れる環境になればいいね!」はるかに答えたのだ。
階段を上り、改札を出た。
「木嶋さん、今、最寄り駅に着いたのですか?」はるかは、木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「最寄り駅に着いて、改札を出たところです。」はるかに話したのだ。
はるかは、
「良かった!電車の中だった…どうしよう?と、一瞬不安でしたよ!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「本当かな?」はるかに答えたのだ。
はるかは、
「本当ですよ!また、連絡しますね!」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「は〜い。それまでは、淋しいけど、前に撮った写メを見ますよ!」はるかに答え、電話を切ったのだ。
「丁寧に、電話をして来なくてもいいのに…」木嶋は、そう思いながら、家までの道のりを歩いていた。
空を見上げると、綺麗な満月である。
星空も輝いて見えた。
いつになく、星の数も多い。
「自分の未来の奥さんに、誰がなるのだろう!」不安が胸を過ぎる。
木嶋は、寄り好みをしているわけではない。
女性の目線から見ると、スタイル抜群の人がいい。
ただ、バブル全盛の頃とは、女性の考え方が進歩している。
「何処かで何とかしないと…」焦りもある。
そう考えていたら…
家の近くになっていた。
「今は、はるかさんと交際して、何かを得られるものがあるはず…それをどこかで活かすように努力しよう!」木嶋は、そう…考えたのであった。