第299話
はるかは、
「麻美さんに、何だかんだと言い寄られても…教えないで下さいね!」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「分かりました。約束します!」はるかに答えたのだ。
男性店員さんが、先ほどオーダーした物を持ってきた。
「お待たせしました。スコーンとホットのロイヤルミルクティーです。」木嶋のテーブルに置いた。
その横に、小さな入れ物が置いてあった。
木嶋は、
「何だろう?」男性店員さんに尋ねた。
男性店員さんは、
「マーガリンとブルーベリージャムです!こちらを、スコーンにつけて食べるとおいしいですよ!」木嶋に答えた。
はるかは、
「ありがとうございます。」男性店員さんに伝えた。
男性店員さんは、
「ごゆっくり…寛ぎ下さい!」木嶋とはるかに伝え、その場を離れて行った。
木嶋は、
「はるかさん、ロイヤルミルクティーが好きだよね!以前から紅茶を飲んでいたの?」はるかに問いかけた。
はるかは、
「木嶋さんがコーヒーを好むように、私は、紅茶を飲むと精神的に落ち着きます!」
「そうなんだ。自分も、夏になると、ペットボトルの《レモンティー》や《ミルクティー》を飲みますよ!休み時間の間に飲み干してしまいますが…」木嶋は、苦笑いをしながら、はるかに答えたのだ。
「へぇ〜。そうなんですか?意外と言えば意外ですね?」はるかは、木嶋の発言に驚いた様子で聞いていた。
その表情を見た木嶋は…
「夏に、《レモンティー》や《ミルクティー》を飲み出したのは、はるかさんと交際してからです!家族は、驚いていましたが…!」はるかに伝えた。
はるかは、
「私は、木嶋さんは、夏でも、コーヒーか?スポーツドリンクしか飲まないと思っていました。」
「自分が、仕事をしているエリアは、夏暑くて…冬は寒い。どうしても、夏は、【サッパリした飲み物】を飲みたくなりますよ!」木嶋は、はるかに伝えたのだ。
はるかは、
「先日、麻美さん、私のことで何か?言っていませんでしたか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「麻美さんね…いつものように、はるかさんと別れた方がいいと言われたよ!」
「木嶋さんは、何て話したのですか?」はるかは、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「はるかさんと、何で…別れなきゃいけないの?と、麻美さんに話したんだ!」はるかに答えたのだ。
はるかは、
「そうしたら…」木嶋に聞いていた。
「木嶋君なら、はるかさんよりも、素晴らしい人とたくさん出会えるよ…とね!」木嶋は、はるかに伝えた。
「木嶋さんは、その言葉に、どう?感じたの!」はるかは、木嶋に問い詰めていた。
木嶋は、タジタジになりながら…
「色んな人たちに、同じことを言われたが、今は、はるかさんでいい…その一言です。」右手を差し延べ、はるかに答えたのだ。
はるかは、
「ありがとうございます!」木嶋に頭を下げ、
スコーンに、ブルーベリージャムをつけ…
ロイヤルミルクティーを一口飲んだ。
木嶋は、
「麻美さんは、そこまで…木嶋君の意志が固いなら仕方ないね!と、諦め顔になっていたよ!」はるかに伝えたのだ。
はるかは、
「いずれは来るからね!それまでは、いつまでも仲良くしていたいです!私のワガママを受け止めてくれるのは、木嶋さんだけですよ!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「はるかさんと過ごしている時間が《最高なひととき》です。」はるかに話したのであった。
はるかは、左手にしていた腕時計で時間を確認していた。
「木嶋さん、私、これから友達と会うので、失礼しますね!また、連絡します!」はるかは、席を立ち階段を降りて行く。
木嶋は、はるかの後ろ姿を目で追いながら、席を立ち上がり、会計を済ませ、横浜駅の改札を通り抜け、電車に乗ったのであった。