第288話
小室さんが、
「木嶋…今、何時ぐらいになるんだ?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、左腕にしていた腕時計を見た。
「今…夜11時を回ったところです!」小室さんに答えていた。
年齢的に老眼がある。
暗闇と言うより…クラブ『U』のライトが暗い。
【アナログの時計】を使用している…小室さんには、見えにくいのである。
木嶋は…
【デジタルの腕時計】を使っている。
使い方を熟知しているので、暗くても、腕時計の機能に設置されている…
ライトを使えば、《ディスプレイ》を表示するのである。
「終電までは、時間は大丈夫か?」小室さんは、時間を仕切りに気にかけていた。
「終電までは…《ゆとり》があります。富高さんの《帰宅ルート》を考えないと…帰らないといけませんね〜。」小室さんに答えながら…
「富高さん、どうしますか?」木嶋は、富高さんに訴えていた。
富高さんは、
「木嶋君、ここを…何分後ぐらいに出ればいいのかな?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「およそ…10分〜15分ぐらいかな?」富高に話したのだ。
富高さんも、どうするかを決めかねていた。
今、最高に楽しいひとときを過ごしている…。
麻美やさゆりさん、みゆきさんに、後ろめいた形で帰宅したくないのは、誰の目から見ていても明白であった。
《ビジネスホテル》や《カプセルホテル》に泊まるのも、選択肢はあるが、木嶋も、富高さんも慣れていない…。
木嶋は、どんなに…夜遅くても、家に帰り、布団の中で《グッスリ》寝たい心境である。
富高さんも、思案をしていた。
「自分は、クラブ『U』に残って飲んで行ってもいいし…どこかの《カプセルホテル》か?《ビジネスホテル》に泊まっても良いかなと考えてもいるよ!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「富高さんを、クラブ『U』に残して行ってもいいが…それは不安が付き纏ってしまう。麻美さん、この周辺で《ビジネスホテル》などはあるのかな?」麻美に聞いていた。
麻美は、
「クラブ『U』の近くにはないですが…《横浜スタジアム周辺》ならありますよ!」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「富高さん、どうしますか?」富高さんに問いかけた。
富高さんは、
「どこかに泊まりますよ!」木嶋に話したのであった。
小室さんは、
「富高…明日、会社休みか?休みなら…自分の家に泊まればいいよ!」富高さんに問いかけていた。
富高さんは、
「自分は、明日、仕事は休みですが…小室さんの自宅に泊まったら迷惑ではないですか?」小室さんに答えた。
小室さんは、
「迷惑なんかないぞ!終電を気にするよりも、気楽だぞ!」富高さんに話したのであった。
富高さんは、
「小室さんの言葉に甘えて、そうしようかな?お願い出来ますか?」小室さんに答えたのだ。
小室さんは、
「翌日に、精算してもらいます!1泊2食で1500円で…なんてね!」富高さんに伝えたのであった。
富高さんは、苦笑いを浮かべて…顔から安心感が漂っていた。
木嶋は、
「これで、話しが纏まりました。最終的に、クラブ『U』を午後11時30分にチェックを入れて下さい!」麻美にお願いをした。
「OKです。チェックを午後11時30分に入れますね!」麻美は、木嶋の意見に快く賛成したのだ。