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第276話

電車が、

《ブーン》と音を鳴らしながら動き始めた。

最寄り駅のトンネルを出て、

一瞬いっしゅんだけ…地上に出た。

【ガタン、ゴトン】揺られている。

そして、また…トンネルの中に入って行く。

関内駅へ着くまで…

麻美には、【1時間】と伝えてあるが、実際は、【45分】ぐらいである。

横浜市営地下鉄は、全部の駅が、《地下ホーム》ではなく、《地上ホーム》もあるのだ。

ボックス席に座っている木嶋は、先ほど、コンビニで購入したビールを、富高さん、小室さんに手渡しした。

木嶋が、音頭を取り…

「2次会と言うことで乾杯。」声を出した。

富高さん、小室さんも

ビールの《プルタブ》を空け、

「乾杯」と缶を鳴らした。

富高さんと、小室さんは、毎日、帰りの電車の中で、ビールを飲み慣れている…。

いつもと同じように…ペース配分をしながら、《ピーナッツ》を食べながら飲んでいた。

最寄り駅から戸塚駅までは、10分で到着する。

その間に、ビールを飲み切ってしまうのだ。

木嶋は、家で、ビールを飲まないので、電車の中で飲むことに慣れていないので、まだ、残っていた。

戸塚駅から関内駅まで、 《あと…35分》

長い時間である。

横浜市営地下鉄は、各駅停車しかないので、

【急行】や【快速】がある相鉄線、JRを利用している乗客から見ると不便に感じてしまうこともある。

途中で、駅を確認していた。

見慣れぬ光景こうけいに驚いていた。

ドアの上にある…

【駅名ボード】を見上げていた。

《関内駅まで…あと3つか!》

時間にして、およそ10分掛かる。

木嶋は、

「小室さん、富高さん、もう少しで関内に着きますよ!」声を掛けた。

小室さんは、酒が入ると饒舌じょうぜつになる。

仕事をしているときは、口数が少ない。

《これが、当たり前である。》

ふと、振り返ると、小室さんが、

「コクリ、コクリ」首を前後に振り、眠っている。

富高さんは、

「もう着くよ!」話しながら…

「何か…あっという間に着いたかな?」木嶋に答えていた。

木嶋は、

「そうだね。普段、横浜市営地下鉄に乗らないから、見慣れない景色だし、どの辺りを走行していたか分からないよ。」富高さんに話していた。

小室さんは、座席で夢を見ているのだろう。

木嶋は、その姿すがたを見ていると、

【起こすのを、止めようか!】富高さんに聞いていた。

富高さんは、

「麻美さんに、3人って話しているから…起こした方がいいよ!」木嶋に伝えたのだ。

「了解。起こしましょう!」

木嶋は、席を立ち、

「小室さん、もうすぐ…関内駅に着きますよ!起きて下さい!」小室さんの身体からだすっていた。

「ウーン」と、うなり声を上げ、眠い目をこすり、起きたのだ。

小室さんは、

「もう…関内に着くのか?戸塚までは、起きていたと思うが…何分なんぷんぐらい寝ていたんだ!」富高さんに聞いていた。

富高さんは、

「戸塚を過ぎて…すぐですね。30分ぐらいかな!」小室さんに答えていた。

小室さんは、

「最近、飲み過ぎると寝てしまうんだよ!年齢か?それとも、酒に弱くなったのかな?」木嶋に問いかけていた。

木嶋は、

短絡的たんらくてきに言うと、両方だと思いますが、一番の理由は、酒に弱くなったんじゃないかな?」小室さんに伝えたのだ。

富高さんも、隣りで、木嶋の話しを頷きながら聞いていた。

「まもなく…関内。関内です。」車内アナウンスが流れていた。

木嶋、富高さん、小室さんは、荷物をまとめて…ドアの前に立っていたのであった。

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