第274話
最寄り駅のエスカレーターに乗り、地下のコンコースへ降りて行く。
木嶋は、
「小室さん、富高さんと一緒にビールを買いにいきますので、コンビニの前で待っていて下さい!」小室さんに話したのだ。
小室さんは、
「判りました。」煙草に火を点け、美味しそうに煙りを出し、木嶋に答えたのだ。
木嶋は、富高さんと一緒にコンビニへ入りながら、麻美に電話をしていた。
「プルッ、プルー、プルー」呼び出し音が鳴り響いているが…
中々(なかなか)、電話に出ない。
「どうしたのだろう?」
【缶ビールを3本】
両手に持ちながら、頭の中に不安が過ぎっていた。
富高さんが、
「木嶋君、どうしたの?」心配そうな表情で、木嶋に問いかけている。
木嶋は、
「麻美さんに電話しているが、出れないみたい…。」富高さんに答えていた。
富高さんは、
「木嶋君、麻美さんは、自分たちが、クラブ『H』に行くのを知っているんだよね?」木嶋に問いかけた。
「先ほどの電話で話しはしてあります!人数は伝えられなかった!」木嶋は、富高さんに答えていた。
富高さんは、
「忙しいから電話に出られないんじゃないかな?クラブ『U』の場所は、木嶋君、解るのかな?」木嶋に尋ねていた。
「クラブ『U』は、一度も行ったことがないので、不安があるんだ。関内は、ビルばかりで、今一解りにくい…駅に着いたら、もう一度…電話してみればいいかな?」木嶋は、富高さんに話したのだ。
富高さんは、
「それがいいね。小室さんが待ちくたびれているみたいだよ!ビールの会計は、自分がするからいいよ!」
「あっ…いけない…会計をお願いします。小室さんを、コンビニの前で待たせたままだったんだ!」木嶋は、富高さんに話し、慌てて…小室さんの元に走っている。
小室さんは、
「木嶋、待たせ過ぎだぞ!」痺れを切らしていた。
「すいません!」頭を下げていた。
「何をしていたんだ!」小室さんは、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「関内の店に電話をしていたのです!」小室さんに伝えたのだ。
小室さんは、
「相手は、電話に出たのか?」
「忙しいみたいで、電話に出てくれなかった!」木嶋は答えたのだ。
「出れないのは仕方ないぞ!お客さんがいれば付かないと…」小室さんは、麻美の状況を理解をしていた。
コンビニの会計を終えた富高さんが、木嶋と小室さんの元に来たのだ。
「木嶋君、麻美さんから連絡あったかな?」富高さんが、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「依然、連絡はないよ!あとで、メールを送ります。」富高さんに話し、
続けて、
「どちらのルートにしようかな?」小室さんに尋ねていた。
小室さんは、
「どっちでもいいぞ!その店に近いルートを選択すればいいぞ!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「それなら、横浜市営地下鉄がいいね!」小室さんに答えたのだ。
富高さんは、
「木嶋君、横浜市営地下鉄で大丈夫なの?」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「大丈夫だと思います。横浜駅で京浜東北線に乗り換えるよりは、横浜市営地下鉄で地下の階段を上れば、地上に出るまで楽だと思います。小室さんは、ツラいかも知れませんが…」富高さんに答えたのだ。
富高さんは、
「じゃあ…横浜市営地下鉄の乗り場に行きましょう!」木嶋と、小室さんを案内していた。
小室さんも、飲み過ぎで、脚が、千鳥足になっていた。