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第251話

木嶋は、

「了解しました。」小室さんに伝えた。

小室さんは、

「富高は、他に行きたい場所があるのか?」富高さんに聞いていた。

「そうだね…どこにしようかな?」富高さんが答えようとしたとき…

会社の送迎バスが最寄り駅に着いた。

小室さん、富高さん、木嶋の順でバスから降りていく。

小室さんは、元々、右膝ひざが悪いので、《ビッコ》で歩いていた。

はたから見ていても、確かに、階段を降りるのもつらそうである。

木嶋は、何度も…

【また、手術した方がいいんじゃないの?】と、勧めたこともある。

小室さんは、一度、入院して手術を受けているので、《嫌だ》と言う気持ちを理解をしていた。

それでも、エスカレーターを使わずに階段で降りている。

飲んだ席で、木嶋は、小室さんの《マネ》をすることが多い。

そのとき、富高さんが一緒にいるのであった。

痛いのを我慢をするのは良くないと、木嶋は、常日頃つねひごろから思っていた。

最寄り駅の階段を降り、コンコースに出た。

木嶋は、いつものように…相鉄線のホームがある改札口に向かって行く。

小室さんと、富高さんは横浜市営地下鉄のある改札口に歩いて行く。

コンビニに入った木嶋は、

夕方紙と、缶コーヒーを購入した。

これが、日常の生活である。

その生活に慣れてしまうと、環境が変わったときに戸惑いを感じることがある。

小室さんと、富高さんは、

《コミュニケーション》ならぬ《飲みニケーション》を毎日している。

木嶋も、週末ではなく、平日の帰り道に一緒に、《飲みニケーション》に参加をすることもある。

木嶋は、

「あっ…麻美にメールしないと…」気がついた。

左手で、ズボンのポケットから携帯を取り出し、右手に持ち変えながら、改札口に入って行く。

階段を一段ずつ…慎重に降りていく。

足を踏み外しそうになり、転倒しそうになったこともある。

階段を降り…2番線のホームに停車していた電車に乗った。

発車まで、時間がある。

対面座席に座り、先ほどコンビニで購入した…

缶コーヒーのプルタブを、

「プシュ」と開け、夕刊紙を広げていた。

発車ベルが、

「プルー」鳴り響いている。

「プシュー」ドアが閉まった。

「ガタン、ゴトン」電車が走り出して行く。

会社の最寄り駅から乗り換え駅まで行く途中…

電波の悪い場所があるので、電話が途切れてしまう。

電波の安定している区間が差し掛かったので、

持っていた夕刊紙を一旦いったん座席の上に置き、右手に持っていた携帯のメール画面を出した。

「麻美さん、明日のことですが、会社の先輩と飲みに行きますので、クラブ『U』に向かう時間は、大体だいたい夜9時〜10時ぐらいだと思います。」麻美にメールを送信した。

あとは、麻美の回答待ちである。

木嶋も、今月は、飲みに行く回数が多く、金銭面で、若干じゃっかん厳しさを増してきていることもあるが、飲みに行けば…多少、コストもかかる。

そこで、悩んでしまう。

誘惑に負けてしまう自分にも悪いと思いつつも、ストレス解消だと思えばいいのであった。

若いときに飲み歩いていたなら、この年代になっても、飲みに行くことはないはずである。

飲みに行きだしたのは、20代後半になってからであった。

木嶋の携帯に、

「プルッ、プルー」

メールの着信を告げる音がした。

「誰だろう?」携帯の受信メールボックスからスクロールした。

麻美からであったのだ。

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