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第213話

翌朝、布団から起き、朝食を取りながら、日刊スポーツを読んでいた。

「いつも、富高さんに、はるかのことで、迷惑かけてばかりで悪いよな!何処かで、何とかしないといけないかな?」木嶋は、ふと心の中で思い、

「これで、やっと…横浜駅で、途中下車することもなくなり、真っすぐに家に帰宅出来るのかな?」そう感じていた。

はるかと出会ってから、横浜駅は、単なる通過駅ではない。

当たり前のように、はるかと一緒に時間を共有しているのが、怖いぐらいなのだ。

「本当に会えなくなるのだろうか?」

不安を抱きつつ…

日刊スポーツを読み終え、会社に出かける用意をしていた。

「作業服、靴下、タオル、Tシャツ。」

毎日、この4点をリュックの中に入れ、家を出る前に、

木嶋の母親が作っていれている…

「オニギリ」を毎日、持って行くのであった。

季節は…まだ、2月。

注意をしないといけないことは、

《インフルエンザ》である。

毎年、《インフルエンザ》が流行する。

特に、年配の方がいる家族がいる、家庭に移さないようにしないといけないのだ。

Aソ連型、香港型など、数多くの《インフルエンザ》に対処しないといけない。

今の最善策は、

《インフルエンザ》の予防接種よぼうせっしゅをするのが、効果的である。

木嶋自身、《インフルエンザ》にかかったことは、記憶の中では一度もない。

風邪をひくのは、一年を通して何回かある。

また、木嶋の家では、東京新聞も、一緒に宅配で購入している。

新聞を読むなら、スポーツ新聞だけよりも、一般紙も購入した方がいいのだ。

会社に行く準備が出来たので、玄関に行き、ドアを開け…最寄り駅まで、徒歩で歩いていく。

家から最寄り駅までの所要時間は、15分ぐらい。

時間に余裕を持って、最寄り駅まで行くのだが、

いつも、《ギリギリ》で家を出ることが多く、途中で、左腕にしている腕時計の時間を気にしながら、間に合わない時は、走って最寄り駅まで行くのだ。

最寄り駅に着き、《KIOSK》で、スポニチと、日本経済新聞を購入した。

日本経済新聞は、最初の見出しで購入をしている。

今は、どこの企業も、春闘(春季生活闘争)を行っていて、それに興味があるのだ。

もちろん、木嶋の勤務している自動車産業が、春闘相場の流れをリードして行かないと…。

一般紙でもいいが、日本経済新聞を読んでいないと判らないこともあるのだ。

良く、会社に小室さんが、日本経済新聞を持って来ていて、

たまに、木嶋が、小室さんの新聞を持って帰っていた。

改札を通り、京浜東北線のホームに降りて行く。

だが、電車が来ない。

「何で…電車が来ないのだろう。」

木嶋は、Gパンのポケットから携帯を取り出した。

気がつくと、メールの着信があった。

受信メールボックスから新着メールを開く。

「京浜東北線が、人身事故!東海道線も、止まっているのか?最悪だ。」木嶋は、頭を抱えてしまった。

電車通勤していて、人身事故と、背中合わせだと思っている。

悩んでいても仕方がない。電車が動き出すまで、駅にいないといけない。

【いつ動き出すか?】分からないのだ。

もう一つの選択肢は、私鉄で行くことも可能だが、ここから、私鉄の駅まで、歩くと5分ぐらいある。

その間に、復旧するはずである。人身事故が起きた時間は、早朝だし、もうすぐ動き出すと、メールを読んで納得していた。

「パーン」

クラクションを鳴らし、遅れていた電車が入ってきた。

「ピンポン」と、音を鳴らしながら、ドアが開いた。

遅れているので、人が大勢いた。

さながら、プチ通勤ラッシュである。

「ガタン、ゴトン」

揺られながら、手摺てすりにつかまり横浜駅に向かって行った。


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