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第206話

木嶋は、

「はるかさん、お待たせしました。イングリッシュブレックファーストです。」はるかに手渡した。

はるかは、

「ありがとうございます。私は、ここで、本を読んで、木嶋さんが来るのをて待っていますので、同級生のお店に、行って来て下さい。」木嶋に伝えた。

木嶋は、

「ありがとうございます。はるかさんの言葉に甘えて、少しの間、一人にしてしまいますが、なるべく早く戻って来ます!」はるかに話し、リュックを背負い、

コーヒーショップ『S』を出て、クラブ『O』に向かった。

関内は、官庁街なので、たくさんビルが立っていて、風がない日でも、

【ビュー、ビュー】吹きおろしていた。

ダウンコートを着ていても、寒く感じる。

いつもは、携帯カイロを使うが、朝、家を出る時に、寒さを感じなかったので、持たずに出たのだ。

先ほどの大通り近くの信号に出た。

ここから先は、記憶を辿たどりながらに行くしかない。

クラブ『O』は、一年に一回か、二回しかなく、玲が、その日にいるのを確認してから行動を起こしているのだ。

「ズッ、ズッ、ズッ」歩く音だけが、こだまする。

「確か…この辺りに、コンビニがあったような気がする…どこだったかな?タクシー会社も、その通り沿い。」木嶋は、独り言を言いながら、周りを見渡した。

「あっ…ここかな?」

タクシー会社の背中越しにあるのは、コンビニ『F』であった。

コンビニ『F』を背にすると、目の前に大きなビルが、そびえ立っていた。

そのビルの看板を見上げると…

クラブ『O』の看板があった。

《やっと…ここまで来たって感じかな?マラソンで言えば、折り返し地点に到達。後半を走らないとゴールに辿たどり着かないってことだな!無事に、帰れますように!》両手を合わせていた。

「ガチャ」

クラブ『O』のドアをが開けた。

木嶋は、緊張が走った。「いらっしゃいませ」

若い女性たちの声が聞こえ、年配の男性の声も入り混じっていた。

「お一人様ですか?」若い女性スタッフが、木嶋の元に歩いて来た。

木嶋は、

「玲さんに、用事があって来ました。呼んで頂けますか?」若い女性スタッフに話したのだ。

若い女性スタッフは、

「玲さんですね!今、呼んで来ますので、お待ち下さい。」木嶋を、店の入り口付近で待たせて、奥に歩いて行った。

待つこと…10分。

コーヒーショップ『S』で、はるかが待っていることが、気になっていた。

玲が、木嶋の元に来た。

「木嶋君、お待たせ…。」

「玲さん、待ちくたびれましたよ!」玲に答えたのだ。

「木嶋君、お店でゆっくり話そうよ!」玲は、木嶋に問いかけていた。

木嶋は、

「はるかさんを、コーヒーショップ『S』で待たせているので、店で飲みたいが申し訳ない。」玲に伝えたのだ。

玲は、

「はるかさんを、待たせているなら仕方ないね!ラブラブな2人の邪魔をしないようにしないとね。バレンタインデーで渡せなかったから、今、取りに行って来るね!」木嶋に話し、その場を離れた。

木嶋は、携帯を取り出し、

「はるかさん、あと10分ぐらいで戻りますので、もう少し、待っていて下さい。」はるかにメールをしたのだ。

すぐに、メールを受信した。

木嶋は、メールを開いた。

「は〜い。待ってます。」はるかからであった。

いくら…暖房が効いていても、待っている人から見たら、早く、用事を済ませてほしいと思うのは、当然の成り行きだと思っていた。

玲が、再び木嶋の元にやって来た。

「木嶋君、これが、バレンタインデーのプレゼント。」

木嶋は、手渡された物を見て驚いた。

「バレンタインチョコレートの他に、プレゼントもあるよ?」玲に尋ねた。

玲は、

「木嶋君、先月、誕生日だったんだよね!それも合わせて一緒にと思ってね!」木嶋に話したのだ。

木嶋は、

「ありがとうございます。」玲にお礼を述べ、続けて、

「今度、ここに来た時、玲さんの誕生日をお祝いするからね!」玲に伝えた。

玲は、

「ありがとう。来週でもいいよ!ってね!木嶋君を、これ以上、引き止めるのも悪いので、また、来て下さい。」木嶋に話した。

木嶋も、

「ありがとうございます。」

玲に頭を下げ、クラブ『O』をあとにした。

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