第205話
はるかは、
「私は、どこで待っていようかな?この辺りに、コーヒーショップは…あるの?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「関内は、プロ野球を観戦に来ますが、反対側の出口。こっちは、あまり歩かないから、コーヒーショップが、あるか?ないか?解りません!はるかさんが、探した方がいいかもしれません!」はるかに答えたのだ。
「そうですか…。歩きながらですが、ファーストフードショップ『M』は、大通り沿いで見つけたのですが…。今、木嶋さんが行こうとしているクラブ『O』は、この近くに、ないのですか?」はるかは、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「まだ、歩きます!関内駅から遠いんですよ。」はるかに伝えた。
はるかは、
「マジですか?なんか…歩く元気がなくなって来ちゃいました!木嶋さん、横断歩道を渡らずに止まって下さい。」木嶋に話し、
【HERMES】のバッグから携帯を取り出した。
「今の現在地は…どこかな?」携帯の画面を覗きながら、関内駅からのマップを出していた。
はるかは、
「木嶋さん、この近くに、コーヒーショップ『S』があるので、そこに行きませんか?」
木嶋は、
「いいよ。歩いて…どれくらいの距離かな?」はるかに聞いていた。
はるかは、
「およそ…5分ぐらいですね!」木嶋に答えたのだ。
木嶋は、
「分かりました。コーヒーショップ『S』に行きましょう!」はるかに同意を求めた。
はるかは、
「ヤッター」と、声を上げ…喜びを表現していた。
大通りの横断歩道を直進して、最初の路地を左に曲がった。
少しすると…
コーヒーショップ『S』があったのだ。
木嶋は、玲や麻美のいるクラブ『O』や『P』などに、何度も来てはいるが、大通りから歩いて行くので、一本裏までは、気がつかなかった。
関内駅周辺に、ファーストフード『M』があるのを認識していたぐらいであった。
木嶋は、
「はるかさんを、関内に連れて来て…正解なのかな?」頭の中では、クエスチョンマークが付いていた。
コーヒーショップ『S』に入り、木嶋は、奥のテーブルに座った。
はるかは、
「何にしようかな?」
メニューを見上げながら思案していた。
オーダーするのが決まったみたいである。
木嶋を、手招きしていた。
リュックを座席に置いて、はるかの元に向かった。
「はるかさん、決まったの?」はるかに問いかけたのだ。
はるかは、
「木嶋さん…あとで、食事をしますよね?」木嶋に聞いていた。
「横浜に戻って、食事をしようかと考えていますが、はるかさん、予定があると話していましたよ。」木嶋は、はるかに答えたのだ。
「そう言えば、予定があったんだ。」はるかが、残念そうに、木嶋に伝えた。
木嶋は、
「仕方ないね!何を、オーダーするのかな?」はるかに尋ねた。
はるかは、
「ホットでイングリッシュブレックファースト。ショートサイズでお願いします。」
「ホットのイングリッシュブレックファーストね。」木嶋は、復唱した。
はるかは、木嶋のリュックが置いてある座席に向かった。
女性店員さんが、
「ご注文が、お決まりでしたら…承り致します。」木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「ホットのショートサイズで…イングリッシュブレックファースト。」女性店員さんに伝えた。
「ホットのイングリッシュブレックファーストのショートサイズですね!畏まりました。340円です。」女性店員さんが、木嶋に答えていた。
木嶋は、Gパンのポケットから財布を取り出し、340円を女性店員さんに渡した。
「レシートは要りますか?」女性店員さんが、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「要りません!」と答え、
後方では、男性店員さんが、手際良く、
《イングリッシュブレックファースト》を作っていた。
《こちらが、ホットのイングリッシュブレックファーストです。》女性店員さんが、木嶋に手渡した。
木嶋は、
《イングリッシュブレックファースト》を持ち、はるかが、座っている座席に歩いて行くのであった。