第2話
木嶋は電話に出た。
「もしもし、木嶋ですが…」
「私、はるかですが、先日は、ありがとうございました。今、どちらですか?」と聞いてきたので、木嶋は、答えた。
「今、電車の中で横浜〜川崎方面に移動中です。」と木嶋は答えた。
「これから、お店にお越し頂け来ませんか!」とはるかが言う。
木嶋は、
「ちょうど、給料前だからチョット厳しいんだよね。給料を貰った週末なら良いけど、平日に飲みに行くのは無理だね。時間を気にしてしまうので…。」と電話で話す。
はるかは、
「え〜、来てくれないのですか?折角、仲良くなれるチャンスなんですけど…。」
「そう言われてもね〜、行きたいのは山々だが、給料日前でご理解願いたい。月末の金曜日なら会社の同僚と行ってもいいが、聞いてみないと分からないけど…。」と話す。
「判りました。会社の同僚に聞いて頂けませんか?」とはるかが話す。
木嶋は、
「了解しました。会社の同僚に確認してから再度、ご連絡します。」と話して電話を切った。
翌日、会社に出勤した木嶋は、昼休みに富高さんに話しに出かけた。
「富高さん、たまには、飲みに行きませんか?」と木嶋が話すと…
富高さんは、『いいよ。何処に飲みに行くの?』と聞いてきた。
木嶋は、答えた。
「この間、横浜で可愛いお姉さんが居るお店があるんだがそこに一緒に行こうよ。チョット高いけど…いいかな!」と言う。
富高さんは、
「うん、いいよ。自分もあまり行く機会がないからね。」と話した。
木嶋は、
「じゃあ、決定でいいね。日にちは、月末の金曜日でお願いします。」と言う。
さらに木嶋は、
「近くになったら、また来るからね。」と言ってその場を去った。
その日の夜に、木嶋は、はるかの携帯に連絡をする。
「プルッ、プルー、プルー」と呼び出している。
はるかが電話に出た。
「もしもし、はるかですが…」
「木嶋ですが…先日、お話したと思いますが、会社の同僚に話したところ、月末の金曜日にお店に行かせて戴きます。人数は2人です。」と木嶋が言った。
はるかは、
「ありがとうございます。」と…
木嶋は、
「近くになりましたら、お店に行く時間を言いますので、それで宜しいでしょうか?」と話した。
はるかは、
「月末の金曜日にお待ち申し上げています。」と言い、電話を切ったのだ。 月末の木曜日になり、はるかに、木嶋が電話をする。
「プルッ、プルー、プルー」と呼び出している。
はるかが電話に出た。
「もしもし、木嶋ですが…」
「はるかです。木嶋さん、明日の予定は分かったのですか?」と聞いた。
木嶋は、
「分かりましたよ。横浜駅の周辺で、会社の同僚と軽く飲みながらお店に行こうと考えているのですが…!」
はるかは、
「何時ぐらいに、お店に来れますか?」と…。
木嶋は、
「大体、20時〜21時の間に行けると思っています。」と答えた。
はるかは、
「分かりました。明日、楽しみにお待ちしています。」と言い、電話を切るのだった。
翌日、金曜日になり、昼休みに木嶋は、富高さんのところに行く。
「富高さん、今日のことですが大丈夫ですか?」と木嶋は聞いた。
富高さんは、
「今日は、大丈夫だよ。」と教えてくれた。
「それなら、会社の送迎バスの帰社便の最初に乗って行こうよ!」と木嶋は言った。富高さんは、
「了解!帰社便の最初ね!」と言って、木嶋は、その場を立ち去った。
木嶋は、この日、何故か妙に嬉しかったのだ!
「何故だろう…」
「そうか…!はるかに会えるからだ。」と思ったのだ。
「いつ以来になるんだろう…?」と思案した。
「あっ…そうだ、3週間も前になるんだ。早いな…」と呟く。
仕事の終りのチャイムが鳴り響く。
「キーン、コーン、カーン、コーン」
木嶋は、ロッカーに行き着替えながら、富高さんを待っていた。
富高さんが、ロッカーに入って来た。
「木嶋君、チョット待っててね…と」木嶋は、OKサインを出したのだった。
帰社便のバスに乗り、会社の最寄り駅にバスが着き、2人で駅の階段を
「ズッ、ズッ、ズッ」と降りて行った。
最寄り駅から電車に乗り、富高さんが、木嶋に声を掛けた。
『木嶋君、今日、行く店はどんな感じの店なのかな?』と聞く。
木嶋は、『クラブみたいだよ。自分もこの間、初めて入った店だったからね。どんな雰囲気かと言われると行って見ないと分からないよ。』と答えたのだ。
電車が、横浜駅に着き、2人で駅の近くにある居酒屋に入った。
少し、ほろ酔い気味になりながら、クラブ
「H」に向かった。
店の前にある鉄の階段を
「カツーン、カツーン、カツーン」と靴の音を鳴り響きかせながら
「H」に入ったのであった。
「いらっしゃいませ」と威勢の良い声が店内から聞こえて来た。
店員さんが
「何名様でしょうか?」と聞いてきたので『2人です。』
「御指名は、誰かおりますか?」と聞いたので、木嶋は、
「はるかさんと麻美さんをお願いします。」と要望したのだった。