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第198話

気持ちが定まらない状態の中で、

雪は、降り続いている…。

木嶋は、最寄り駅から家までの道を歩いていた。

「金曜日は、一層いっそうのこと、逃げ出したいくらいだ!」そう思わずにいられなかった。

はるかと、玲。

2人が、会ったことは…今まで、一度もないはずである。

麻美と、はるかは、クラブ『H』の中で、会話はある。

【親しい仲にも礼儀あり】なのか…元々(もともと)、好意的ではない。

木嶋は、

「若い…はるかと、同級生の玲。滅多めったにない組み合わせだが、どちらを選択してと言われたら…どうしよう?常識的に考えれば、はるかを選択すると思うが…?その時にならないと分からない。」不安な気持ちを抑え切れずにいた。

家に帰り道。

上り坂をのぼりきったとき、

コンビニ『S』が、目の前にあったので立ち寄った。

家から最寄り駅まで行く道にあるのは、

このコンビニ『S』だけであった。

まず先に、木嶋が、手にしたのは、マンガ雑誌『J』である。

夜間高校に通学していた頃、毎週、月曜日発売であったので、買うのが当たり前で、授業が始まる前や休み時間に、読みけていた。

情報化が進んでいる時代で、色んなマンガ雑誌が乱立らんりつしているので、どれを読めばいいのか分からず、

「パラパラ…」と、ページをめくっていた。

最近は、立ち読みぐらいしか読まなくなってしまった。

マンガ雑誌を、読まなくなると、今まで、読んでいたのが、バカらしくなってしまうときもある。

現在も、マンガ雑誌『J』で、、連載をしている作者は、一人ぐらいしか見当みあたらなかった。

あとの作者は、入れ替わってしまった可能性が高く、短時間で、ストーリーを、頭の中で思案しながら覚えるのに、一苦労ひとくろうであった。

マンガ雑誌に、飽きてしまったので、競馬雑誌を手に取った。

木嶋は、家にいて、何も予定がないと、一人で、電車に乗り、馬券を買いに行くこともある。

この時期、有力馬は、まだ、放牧から帰ってきて、調教を始めたばかりであった。

目標のレースに仕上げるには、まだ、時間がかかる。

木嶋が、はるかから、言われていることは、

「ギャンブルに、熱くならないように…!」警告を受けていた。

ギャンブルは、一度、大金を握ってしまうと、まる。

世の中、景気が悪いと、収入が減り、誰でも、楽をして、今まで維持していた生活が出来なくなってしまい、楽してお金を儲けたいと考えるのであった。

それを補うために、ギャンブルに走り、蟻地獄から抜け出せないようなの毎日が続いて行く…。

そう考えると、【恐ろしいな…と】思ってしまう。

木嶋は、

「自制心を、持たないといけないと…」いましめていた。

誰でも、趣味を持ったり、女性を、好きになることも大切だと思う。

交際した女性に、ツキがあるなら最高だと思うが、はるかの場合は、何かを持っているのかも知れない。

何を持っているのかは、木嶋には分からない。

コンビニで、デザートと、煎餅せんべいを購入して、レジに向かった。

会計を終えて、外に出た。

雪が、先ほどから比べると、強さを増して降っていた。

「シャリ、シャリ」

雪を、踏み締めるたびに、足元から寒さが見に染みて行く。

両手を口元に当て、

「ハー」と、息を吐いた。

手袋をすればいいのだが、朝、家を出るときに忘れてしまい、置いてきてしまっていた。

もうすぐ家に着く距離だが、雪の重みで、足が、前に出なくなっていた。

「あと、少しなのに…。」

普段なら、コンビニ『S』から歩いて5分ぐらいで、家に着くのである。

歩いていても、距離が、なかなか縮まらずにいた。

やっとの思いで家に着いた。

靴を脱ぐと、足が、ビッショリと濡れていた。

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