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第191話

そう…考え事をしているうちに、眠気ねむけに襲われ、

急いで炬燵から出て、布団の中に入り、眠りについた。

一夜いちや明け…。

外は、冬晴れであった。

ただ、木嶋のこころは、かすみが、かかったように、モヤモヤしていた。

家を出てからも、最寄り駅に向かう…足どりが、いつになく重たく感じている。

駅に着き、普段と同じように…

《キオスク》で、スポニチを購入して、京浜東北線の座席に座り、広げながら読み更けていた。

今の若い人たちの考え方が、はるかと一緒に過ごすことで、判るようになった来た。、

その半面はんめん

はるかのことが、会えば会うほど…理解が出来なくなっている。

「何か…会社の若い女性社員との交流が出来ないものか…?」

気がつくと、電車が、横浜駅のホームに入るところであった。

座席に置いてある、リュックを取り、スポニチを入れた。

電車のドアが開き、ホームに降り立ち、階段を下がって行く。

改札を出た木嶋は、相鉄線の改札口を通った。

今も、有人改札である。近いうちに、自動改札になるみたいであった。

木嶋の両親の田舎は、長野県だが、電車の本数も、1時間に、1.2本であるため無人改札が多い。

田舎に暮らそうと、思ったことは何度もあるが、

都会で、生まれ育った木嶋には、今の便利な生活を捨てることは出来なかった。

木嶋が、はるかと別れたら…田舎暮らしを考えない可能性がないわけでもない。

車通勤に、あこがれはあるが、時間の正確さをのぞむと、電車が無難だと思っている。

毎年、世界のニュースの中で、

『飛行機の墜落』

『列車の脱線や正面衝突』

『巨大地震』など、あらゆる場所で起きている。

日本も例外ではない。

一般的に考えれば、

『飛行機の墜落』や

『列車の脱線や正面衝突』は、有り得ないものだと…。

どんなに、技術が発達して、人の体調管理が優れていても、起きてしまうことは、防ぐことは難しい!

ドラえもんではないが…

《タイムマシーン》や《タイムテレビ》があれば防げるのかも知れない。

良くテレビ局の特集で、予知能力を持っている人が、予言などしているが、本当に当たっているのかは疑問だと…思っている。

20世紀末は、色んな人の予言本がたくさん出て、氾濫はんらんしていた。

ノストラダムス大予言が有名であるが、その予言さえも当たらない。

【未来は、自分で切り開くもの】

木嶋は、夜間高校に通学していた時から、自分で選んだ道と解釈していた。

果たして…それがいいのか…

永遠えいえんに…答えが見つからないと言った方が正解だと思う。

相鉄線に乗り、

「プルー」発車ベルが鳴っている。

「ガタン、ゴトン」揺られている。

電車の中で、木嶋は、あることを思案していた。

【そうだ…以前、積み立てをやろうとしていたことを、再度、チャレンジしよう!それを、はるかに提案してみよう!ただ、途中で、コケるかも…】

一抹いちまつの不安を感じながらも…

会社の最寄り駅に着き、

変わらぬ…毎日…。

当たり前のように、同じ行動パターンである。

会社に着いて、携帯の側面を見ると、

メールの受信を知らせる…フラッシュがあった。

【誰かな…?】

受信メールボックスの履歴を見ると…

「玲」からであった。

木嶋は、はるかからのメールを期待していたので、

一瞬いっしゅん

「ズルッ」と…ズッコケた。

「木嶋君、おひさ〜です。麻美さんが、バレンタインチョコレートを渡したと聞いて…私も、渡したいので、店に、今週末の仕事帰りでも寄って下さい。お願いします。」

木嶋は、

「今週末の金曜日か…土曜日…関内まで行くのも嫌だ…なんて…言ったら、玲に、失礼に当たる。手ぶらで行くのも…富高さんに、今週末の予定を聞きながら、玲には、昼休みに、メールを送信しよう!」

答えが出たとき、仕事の始まりのチャイムが、

「キーン、コーン、カーン、コーン」鳴り響くのであった。

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