表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
184/968

第184話

「いつにしようかな?」

手帳に書き込んである予定表を、パラパラ見ながら、大森さんと飲む日にちを決めかねていた。

木嶋は、

「大森さんの予定を、来週末に設定してもいいが、はるかの、クラブ『H』ラストインの日にちが決まらないと厳しいかな…?帰国するまでホールドにするしかない!」ボヤいていた。

仕事の先読みをしても、どうなるか分からない。

世の中は、まだ、不況から抜け出せない!

昨年の《ボーナス》は、溝越さんが話していたように、ボーナスではない。

給料と同じ感覚なのであった!

いかに、無駄遣いをしないようにするには、どうすれば良いのだろう。

はるかが、クラブ『H』を辞めるのは時間の問題である。

木嶋が、はるかと交際しているが、ラストインを先送りしてとは言えないでいた。

あとは、はるか自身が決断をしないといけないなのだ。

木嶋に、不安がないと言えば嘘になる。

クラブ『H』を辞めたら、自分との交際も無くなってしまいそうで、会えないような気がしていた。

「大森さんには、もう少し時間の猶予ゆうよをもらおう。まずは、話しをしないと…」

木嶋は、携帯を持ち、

【メールにしようか?】

【電話にしようか?】悩んでいた。

メールだと、話しの進捗しんちょくが見えづらい。

「ここは、思い切って電話をしよう。」

木嶋は、大森さんの携帯番号を、

《メモリーダイヤル》から呼び出した!

画面が、大森さんの連絡先の画面になっていた。

携帯の発信をしたのだ。

「プルー、プルー、プルー」

呼び出し音が聞こえている。

呼び出しているとき、アーティストの曲が流れていた。

「この曲は、誰のだろう?」木嶋は考えてみた。

《サザンオールスターズ》、《矢沢永吉》、《チューブ》

思い当たるのは、まだあるが…

現状は、それしか思い浮かばない。

大森さんの性格を考慮こうりょすると《チューブ》はない。

《矢沢永吉》か?、《サザンオールスターズ》か?

消去法で考えると、《矢沢永吉》しかいないと…

一度、電話を切り、時間を空けて、大森さんにかけ直すことにした。

「何度も、着信履歴を残すのも、大森さんに、【プレッシャー】を掛け過ぎてしまう。これは、《ナンセンス》である!はるかと交際してから、木嶋が教わったことである。」

はるかが、木嶋に優しくするのは、

【なぜだろう?】

一人で、その答えを探している。

「自分は、結婚していないから、多少、お金の融通ゆうずうくからなのかも知れないな!」木嶋の頭のコンピューターが、そう答えをはじき出した。

木嶋は、不特定多数の女性と交際するほど、器用ではない。

10代、20代の時も、一人の女性を好きになり、その人としか交際はしていない!

会社の中では、富士松さんの存在が、木嶋の心を、

【ユラユラ】と揺さぶっている。

これが、木嶋の決心を鈍らせているのである。

〜♪Let's me back 幸せって…難し過ぎるね♪〜

この歌の歌詞かしのように、人が、幸せになるのが大変な努力だと思う…

木嶋が、幸せだと感じているのは、はるかと一緒に過ごしているときである。

少しして、大森さんに再び、電話をかけた。

「プルー、プルー、プルー」呼び出している。

今度は、曲が流れていなかった。

「もしもし、大森ですが…」

「木嶋です。大森さん、電話に出れないときは、音楽を流しているの?」木嶋は、大森さんに尋ねていた。

大森さんは、

「そうですよ。車を運転中に電話をしながら、走っていると、白バイに掴まってしまいます!」木嶋に伝えたのだ。

木嶋は、

「そっちは、そんなに厳しいのかな?」大森さんに問いかけていた。

大森さんは、

「検問のことを、木嶋さん、知っていますか?」木嶋に問いかけていたのだ。。

「検問?そう言えば…スピード違反は、国道で、毎日、やっているよ!」木嶋は、大森さんに答えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ