第181話
「本当なら、来週、店で、バレンタインのイベントがあり、その時に渡せばいいかなと考えていたのですが…木嶋君に、予定があるから…今日が一番良い日かなと思っていましたよ!」麻美は、木嶋に伝えたのだ。
木嶋は、
「そうだね。自分としては、こうして、《プライベート》で会えるのが一番いいよ。はるか、玲、麻美さんの何処の店に行っても、コストが高いからね!」麻美に話したのだ。
麻美は、
「そうだね!木嶋君の言われて通りです。頻繁に、飲み歩くことは出来ないよね。私も、営業活動しないと、立場が弱いから、店長に、イヤミを言われるからね!近いうちに、自分のお店を出す予定?」木嶋に答えたのだ。
「麻美さんの、店を出す話しは、以前から聞いているよ!いつになれば実現するのだろう…と思っている!出来ることなら…はるかや玲が同じ店にいれば、麻美さんが、全員のお目付け役になるのにね…!」木嶋の本音を、麻美に話していた。
木嶋の思いを聞いた麻美は、
「そうなった時は、よろしくね!」木嶋に、自信満々(じしんまんまん)に答えていた。
女性店員さんが、先ほどオーダーしたバニラアイスを運んで来た。
「お待たせしました。バニラアイスです!」木嶋、麻美、玲奈の順番で置いて行く。
「こちらで以上です!」木嶋に声をかけ、
木嶋は、
「ありがとうございます!」女性店員さんに伝えたのだ。
女性店員さんは、木嶋のテーブルを離れて行く。
玲奈が、
「ママ。玲奈にバニラアイスを食べさせて…」
麻美に、
【オネダリ】をしていた。
「じゃあ!玲奈、お口を開けてね!はい。アーンして…」
麻美は、スプーンで、すくったバニラアイスを、玲奈の口を入れた。
玲奈は、
「おいしい!」小さな頬っぺたを、大きく広げたのだ。
木嶋は、自分の手元にあるバニラアイスを食べていた。
すると…玲奈が、
「賢お兄ちゃん。玲奈に食べさせて…」
木嶋に、
【オネダリ】をしていた。
木嶋は、
「ママに…聞いてみて。ママが、OKしてくれないと…どうすることも出来ないよ!」玲奈に話していた。
玲奈は、
「ママ。賢お兄ちゃんに、お願いしてもいいかな?」麻美に尋ねていた。
麻美は、
「賢お兄ちゃんが、OKならいいならいいよ!」玲奈に伝えたのだ。
木嶋は、
「自分ならOKですよ。あとは、麻美さん次第。」麻美に一任したのだ。
麻美は、
「木嶋君。玲奈は、一度、ワガママ言い出したらキリがなくて…ここは、ヘルプして…?」木嶋に、そう話すしかなかった。
木嶋は、
「麻美さんの頼みを、断る理由もない!いいよ!」麻美伝えたのだ。
木嶋は、麻美の目の前にあるバニラアイスを、
玲奈に、一口食べさせていた。
玲奈は、満足げに微笑んでいた。
「玲奈に、甘えさせることが出来るなんて、思いもしなかったのだ」
木嶋は、嬉しく思っていた。
「木嶋君、良かったね!」麻美が、木嶋を褒めていた。
「玲奈に、好かれたのかな!」麻美に尋ねた!
麻美は、
「そうかもね!先ほど、富高君のバレンタインを、木嶋君に預けたので、渡して下さい!」木嶋に頼んでいた!
木嶋は、
「明日、富高さんに、会社で渡しますよ。渡したら連絡をします!」麻美に伝えたのだ。
麻美は、
「お願いします。」
ふと、木嶋は、時間を確認した。
午後1時を過ぎていた。
時間が経つのは、早い!
木嶋は、
「麻美さん、時間は、大丈夫なの?」麻美に聞いていた。
麻美は、
「そろそろ帰ろうかな!と思っています!」木嶋に伝え、
木嶋は、
「帰りましょうか!また、麻美さん、玲奈と会える日が来るようにね!玲奈ちゃん、今日は、ありがとうね!」麻美と玲奈に、お礼を述べていた。
麻美も、
「そうだね!玲奈も、木嶋君が好きみたい!
」木嶋に話し、
玲奈も、
「賢お兄ちゃん、今日は、ありがとうございました。」気持ちを、木嶋に伝えた。
木嶋は、思わず目頭が熱くなっていた。
麻美は、
「木嶋君、行きましょうか?」
座席を立ち、玲奈を連れて行く。
木嶋も、会計伝票を持ち、会計に向かい、支払いを終えた。
お互いの車に乗り、
玲奈が、
「賢お兄ちゃん。またね!」
麻美の車の窓から、小さい手を振っていた。
木嶋も、手を振り返し、車のキーを入れ、エンジン始動し、
『Denny's』をあとにした。