表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
176/968

第176話

木嶋は、時間も、夜11時を回ったので、布団ふとんの中に入り、眠りについた。

翌朝になり、布団から出るのもつらいくらいに…寒さが身にみる。

炬燵こたつの電気のスイッチを入れ、家の中にある掛時計を見た。

「朝の7時か…それにしても、寒いな…何度あるのかな?」

バルコニーにある…温度計を見ると、

「18℃か…寒いはずだ。」

部屋に戻り、《ストーブ》に火をけた…。

木嶋は、部屋が暖まるまで、炬燵の中に入った。

時間が経つにつれ、部屋全体が温まり出した。

木嶋は、前日、スーパーで購入した惣菜そうざいを冷蔵庫から缶コーヒーと一緒を出したのだ。

いつもなら、母や姉が食事の支度をしてくれるが…、

この日は、前日から田舎いなかで予定があり、父を含めて、3人で出掛けてしまい、

木嶋だけが留守番である。

普段、家族…4人で生活するスタイルに慣れてしまっているので、

一人で、【ポツン】と家にいると、時間の経過して行くスピードが、凄く長く感じるのだ。

木嶋と父、母は、毎朝、白いご飯を食べないと、パワーが出ない。

木嶋は、仕事をする前に、

《おにぎり》を食べないと、昼食まで、お腹が持たないのである。

食パンも嫌いではないが、長期の休みの時ぐらいである。

木嶋の姉は、パンが好きである。

どちらかと言うと…白いご飯が苦手で、明太子めんたいこ納豆なっとうと一緒に食べるのだ。

「まだ時間に、余裕がある。テレビでも見よう!」

木嶋は、炬燵の上に置いてあった『リモコン』を右手に持ち、電源を入れた。

日曜日と言うのに…朝は、情報番組が多い。

民放各局がしのぎをけずりながら、視聴率争いをしている。

木嶋は、日本テレビの情報番組をこのんで見ている。

ここ最近は、フジテレビの後塵こうじんはいしている。

眠い目を擦り、冷蔵庫から出した、缶コーヒーのプルタブを開け、

マグカップにうつし、電子レンジで温めていた。

すると、木嶋の携帯が、

「プルッ、プルー、プルー」鳴り出した。

携帯を手に取ろうとしたとき、呼び出し音が鳴り止んでしまった。

「誰かな?こんな時間に…」

木嶋が、携帯を覗くと、 《国際電話の着信であった。》

「国際電話か…はるかかな?」そう感じ取ったのだ。

ハワイとの時差は、どれくらいあるのかは、木嶋には判らない。

「日本時間を計算して、電話をして来たかも知れないな!」

木嶋は、喜びを表現したいが、

「麻美と会うから、喜びより罪悪感の方が先だな!」はるかに、申し訳ない気持ちになっていた。

「また、必要なら…はるかから電話が来るかな?」

【フー】と、ため息をつきながら、気持ちを落ち着かせていた。

〜♪胸が張り裂けそうだよ…ペースが乱されて…一秒刻みで…♪〜

今の木嶋の胸中きょうちゅうである。

着替えを終え、車の駐車場に向かった。

家から徒歩10分ぐらいのところに、駐車場があるので、運行前点検をして、異常があれば、近くにトヨタの営業所があるので、連絡がしやすいのである。

車のキーを、スタートスイッチに差し込んだ。

エンジンが掛かり、《コラムギア》をバックに入れ、ミラーで通行人を避けながらバックして行く。

最初は、コラムギアに慣れず、ギアとワイパーを間違えてしまうことが多かった。

冬の寒さで、エンジンの回転数が低いままでは走行することは難しい。

足元が寒いので、ヒーターを入れたいが、一定の回転数に上がるまで、我慢をするしかないのだ。

エンジンの回転数が上がり始めたので、木嶋は、車を走らせた。

待ち合わせ場所は、

「Denny'sか?」

少し、自嘲気味じちょうぎみになっている自分に気が付いていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ