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第168話

車内アナウンスが、

「間もなく…横浜〜。横浜に到着です。降りる際、お忘れ物がないようにお願いします!ご乗車ありがとうございます。間もなく…横浜です。」

木嶋は、リュックを両肩りょうかたに掛け、背中に背負せおった。

電車が、ゆっくりと、横浜駅のホームに入っていく。

「ガタン」ブレーキを切り、

「プシュー」と、エアー音をたて、左側のドアが開いた。

木嶋は、左側にある階段を降り、改札口へ向かって行く。

改札を出た木嶋は、約束の場所に向かいながら、携帯を取り出した。

「はるかさん、今、横浜駅に着きました!これから、約束の場所へ向かいます。」はるかにメールを送信したのだ。

木嶋と、はるかが、良く待ち合わせする場所は、2カ所あり、

カフェレストラン『F』、コーヒーショップ『Y』を、ほぼ交互こうごに行ったり来たりしていた。

木嶋は、人目を気にしないが、

はるかは、人目に敏感びんかんである。

《何度か?》

はるかが、突然、黙ったり、帰ったりしたことがあったのだ。

男性と一緒にいる姿を、周囲の人に見られるのが恥ずかしいのである。

ふと冷静に考えれば、どちらも横浜駅に近いので、必然的に、そこへ行くのは、当たり前なのである。

今日の待ち合わせ場所、カフェレストラン『Y』なのである。

木嶋から見たら、

『また、同じ場所か?』なかば、ヤケッパチに、なりがちである。

逆のことを言えば、同じ待ち合わせ場所の方が、行きやすいのも事実である。

日本は、色んな国籍を持つ人たちがいる。生活習慣が違うが、

今は、寒い時期である。

気温が低いのに、アイスクリームを食べたいと思う人もいる。

反対に、食べたくない人もいるのだ。

〜♪チョット…Give me a black 俺にとっては…いい女…I Love you♪〜

好きな曲を、口ずさみながら、コーヒーショップ『Y』に向かった。

いつものように、2Fに繋がる階段を、

「ズッ、ズッ、ズッ」と音をたてながら、上って行く。

周りを見渡すと、すぐ左に席が空いていた。

木嶋は、椅子にリュックを置き、壁側に座り、店員さんが来るのを待っていた。

「いらっしゃいませ!」水とメニューを、木嶋に渡した。

木嶋は、

「あとから、1名来ますので、2名でお願いします!」店員さんに答えたのだ。

店員さんは、

かしこまりました。お連れ様は、すぐにお越しですか?」木嶋に尋ねていた。

木嶋は、

「10分ぐらいで、来ると思います!」答えていた。

続けて、

「オーダーお願いします。ケーキセットで、洋梨のタルトケーキとホットコーヒーで…。」店員さんに伝えたのだ。

店員さんは、

「畏まりました。洋梨のケーキセットで、飲み物は、ホットコーヒーで宜しいでしょうか?」木嶋に確認をしていた。

木嶋は、小さい声で、

「はい」と、首をたてに振り、

「メニューは、こちらに置いといて良いですか?」店員さんに、問いかけていた。

「どうぞ。お連れ様が来ましたら、メニューを、こちらに戻して下さいませ!」木嶋に伝え、その場を離れて行く。

木嶋は、

「受信メールが、来ないと、不安だな!」はるかが、来ないことに、不満を抑えるのに、時間がかかるのだ。

はるかが、待ち合わせ時間に、【まとも】に来たことがない。

左腕にしている腕時計で、時間を気にしながら、はるかの到着を、

「今か?今か」と、待ち詫びていた。

「ピローン、ピローン、ピローン」はるか専用の着信音が鳴っていた。

木嶋は、電話に出た。

「もしもし、木嶋ですが…」

「私、はるかです。あと5分ぐらいで行きます!」はるかが、木嶋に伝えたのだ。

木嶋は、

「お待ちしています。」はるかに伝えたのであった。

はるかが、コーヒーショップ『Y』に来るまで、木嶋には、長く感じていた。

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