第14話
2月に入り、木嶋は、そわそわしていた。なぜ?かと言うと、バレンタインデーが近づいていたのだ。
木嶋の携帯が、
「プルー、プルー、プルー」 鳴り響いている。
携帯の画面を覗くと、麻美からのメールの着信音だったのだ。
木嶋は、携帯を見た。
「木嶋君、先日は、来て戴き、ありがとうございました。もうすぐ、バレンタインデーですが、新しいお店に来て頂くことは出来ますか?」麻美が、メールで木嶋に聞いている。
木嶋は、
「チョット、無理かな!何でですか?」麻美に、メールを返信した。
麻美は、
「木嶋君に、バレンタインのチョコレートを渡したいのですが…出来れば富高さんも一緒にお願いします。」木嶋にメールをした。
木嶋は、
「麻美さんからバレンタインのチョコレートですか?ジョークでしょう?」麻美にメールで尋ねた。
麻美は、
「ジョークではないですよ。いつも、お世話になっているので、そのお礼代わりですよ。」木嶋に、メールを送ってきたのだ。
木嶋は、
「分かりました。会社に行かないと分からないので、富高さんに、話してから回答します。」麻美にメールをした。
麻美は、
「OKです。」
顔文字入りで返ってきた。
木嶋は、
「麻美さんからね。意外な感じがする。」心の中で呟いた。
少しして、木嶋の携帯に
「ピローン、ピローン、ピローン」はるか専用の着信音が鳴る。今回はメールが届いた。 「木嶋さん、お久しぶりです。お店で、バレンタインデーにイベントがあるのですが、来て戴くことは出来ませんか?」木嶋は、内容を確認していた。
「バレンタインデーにイベントね〜行きたいけどね…。ここ最近、飲みに行く回数も多くなっているので…どうしようかな…今回は見送らせて下さい。」木嶋は、はるかにメールを返した。
はるかは、
「分かりました。木嶋さんにも都合がありますよね。何かリクエストはありますか?」木嶋に、メールで聞いている。
木嶋は、
「わがままなリクエストかも知れないが、バレンタインデーのチョコレートは、手作りでお願いします。」はるかにメールで返信した。
はるかは、
「手作りのチョコレートですね。分かりました。渡す日にちが決まりましたらメールか電話がどちらかに連絡をします。」木嶋にメールを返信してきた。
木嶋は、
「分かりました。日にちが決まりましたら連絡を下さい。」はるかに、返信したのだった。
メールを送ったあとに、木嶋は、ふと考えていた。
「はるかさんに、手作りのチョコレートを作ってとは言って見たものの、図々しいと思われても仕方ない。貰えなくて当然かな!」一人でボヤいていた。
会社に行き、富高さんの元に木嶋は歩いて行く。
「富高さん、麻美からこういうメールが来たよ。」木嶋は、富高さんにメールの内容を見せた。
富高さんは、
「何か、気を使わせて悪いよね。木嶋君はどうするのかな?」木嶋に、聞いている。
木嶋は、
「会社の帰り道に寄ってって言っているので、寄ろうと考えているよ。富高さんはどうします?」富高さんに、尋ねた。
「自分も、一緒に行くよ。時間は、木嶋君が決めてよ。」木嶋に、話したのだ。
木嶋は、
「分かりました。麻美さんの最寄り駅に着く時間を、おおよそで話しておきます。」富高さんの元から歩き始めていく。
木嶋は、
「麻美さん、富高さんと一緒に行きます。日にちは、バレンタインデーの週末の金曜日でお願いします。麻美さんの家の最寄り駅で待ち合わせしましょう。時間は、大体、午後1時30分ぐらいになるかと思います。」麻美に、メールした。
麻美から、メールの着信音が
「プルッ、プルー、プルー」
鳴り響いている。
「分かりました。」と笑顔の顔文字入りで返信されて来たのだった。