第13話
麻美は、
「はるかさんについているお客さんは、ほとんど年配の方々。若い人はいないんだから…木嶋君が友達にならなくてもいいような気がするよ。」木嶋に、話していた。
木嶋は、
「そう批判的にならずに、短所より、長所を見てみるのもいいんじゃないですか?」麻美に、話したのだ。
麻美は、
「付き合ってみて下さい。何かあればアドバイスはしますね。」木嶋に、優しく話すのだった。
玲も、
「私も、麻美さんの意見に賛成です。同じ学校の同級生なので、困ったときは助けます。」木嶋と麻美に言ったのだ。
富高さんも、
「木嶋君、はるかさん、若いから気をつけた方がいいよ。」木嶋に、アドバイスをした。
木嶋は、左腕にしていた腕時計で時間を見た。クラブ『O』に入ってからどれくらいのたったのだろうか?木嶋は、左腕にしていた腕時計を見た。23時を回っていた。クラブ『O』に入ってから3時間ぐらいたったのだろうか!
木嶋は、
「富高さん、そろそろでましょうか!関内駅を23時30分までに出ないと終電に乗り遅れますよ。」富高さんに声をかけた。
富高さんは、
「もう、そんな時間になるの?もうチョットいたいがそろそろ帰ろうか!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「玲さん、会計をして頂けませんか!」玲に伝えた。玲は麻美にシグナル(×)を出した。
玲は、
「木嶋さん、お帰りになるのですか?」木嶋に、尋ねた。
木嶋は、
「富高さんは、千葉の船橋に住んでいるので、この時間に帰らないと東京駅で乗り換えないとね。また、酒を飲んでいるので、時間には、ゆとりを持たないと…。」玲に、話したのだ。
玲は、
「富高さん、家から会社までの通勤時間は、どれくらい掛かるのでしょうか?」富高さんに、聞いていた。
富高さんは、
「通勤時間、2時間ぐらいですかね。今、自分が通勤している時間帯は、行きも帰りも通勤ラッシュとは反対ですから引っ掛からないんですよ。自分の元上司は、東京の有楽町辺りから来ています。長く通勤をしていると2時間はアッと言う間ですよ。」玲に話したのだ。
玲は、
「そんな遠くから通勤しているのですか!気をつけて帰って下さいね。」玲は、富高さんに話した。
麻美が、木嶋と富高さんに声をかけた。
「クラブ『O』に来て頂きありがとうございました。今月いっぱいで、クラブ『O』を辞めます。来月から同じ関内のクラブ『P』に移動します。玲さんは、ここに残りますので、機会がありましたら、クラブ『O』もそうですが、クラブ『P』も宜しくお願いします。また、木嶋君に連絡しますね。」
「え〜、麻美さん、この店から移動してしまうのですか?」
木嶋と富高さんは驚きを隠せなかった。
麻美は、
「玲さんには、話しています。」
玲は、
「うん、麻美さんから今月、移動の話しは聞いていたよ。」木嶋と富高さんに伝えたのだった。
木嶋は、
「麻美さん、移動するみたいだがどうしようか!」富高さんに聞いた。
富高さんは、
「麻美さんの新しい店、クラブ『P』だよね。機会があれば行ってみたいね。」木嶋に話した。
木嶋は、
「麻美さん、詳しいことが分かったら自分の携帯にメール下さい。玲さん、また、こちらにも顔を出しに来ますよ。」玲と麻美に話して席を立ったのだ。
会計を済ませ、麻美と木嶋と富高さんがエレベーターに乗り、1Fに降りていく。
エレベーターが1Fに着いてドアが開く。
ビルの前で、麻美が、
「木嶋さん、富高さん、先ほども話しましたが、来月から移動するので、また、関内に遊びに来て下さい。」
木嶋は、
「了解しました。いつ、来るか分かりませんが、店を転々と変えないで下さい。富高さんも大変だから…。」麻美に話して、木嶋と富高さんが立ち去って行く。
麻美は、木嶋と富高さんに手を振っていた。
木嶋と富高さんは、麻美に手を振りながら関内駅に向かいながら歩き始めた。
富高さんは、
「木嶋君、麻美はよく移動するよね。この世界はそうなのかな?」木嶋に、問いかけた。
木嶋は、
「富高さん、人それぞれだからね。動く人もいれば動かない人もいるから…あとは、本人次第。」富高さんに話しながら、関内駅に着いた。
木嶋と富高さんは、切符を買い、発車間際の電車に乗り、関内駅をあとにした。