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第128話

「木嶋君は、相変わらず…はるかさんなんだから嫌になっちゃう!少しは、私に振り向いて欲しいな!麻美は、木嶋に問いかけていた。

木嶋は、

「こればかりは、仕方ないね!麻美さんよりも、はるかさんと一緒に過ごしている時間が長いから…!」麻美の問いかけに、反論したのだ。

麻美は、

「はるかさんにフラレた時のことを考えるとね。いきなりは気付かれてしまいますが、少しずつ、離れて行った方がいいよ。」

「麻美さんが、言っていることは、理解出来ます!理解しているのに、自分に出来ない。《人から言わせれば、優し過ぎる》とね。《もう少し非情にならないと…》そう言う意見を会社の先輩や同僚たちからもあるよ。」木嶋は、麻美に話したのだ。

麻美は、

「会社の先輩や同僚の人は、いい意見を言ってくれていますね。木嶋君自身が、素直に聞けばいいのにね。」電話口で、ため息混じりに、にが笑いをしていた。

木嶋は、

「そうだ。麻美さんに言わないといけないことがあるんだ!」麻美に話したのだ。

麻美は、

「どんな話しなんだろう?」木嶋に尋ねていた。

「どうしようかな?教えるべきかな?」木嶋は、麻美にらし戦法を取っていた。

麻美も、

「焦らさないで、教えて…」木嶋に、甘い声で誘っていた。

木嶋は、

「じゃあ、教えようか?」

「うん。教えて下さい。」明るい声で、木嶋に聞いたのだ。

「実はね。来月、富高さんの誕生日をお祝いすることにしたんだ。」木嶋が、麻美に伝えたのだ。

麻美は、

「どこで、お祝いするの?」

木嶋は、

「はるかさんのクラブ『H』ですよ!」麻美に話したのだ。

麻美は、

「え〜、そうなの?初耳ですよ。」驚いた表情を見せたのだ。

木嶋は、

「今まで、富高さんは、誕生日をお祝いしてもらったことがないと、昨日、クラブ『H』で飲んだ時に話していて、はるかさんが、お祝いをしたいと言ってきたので、富高さんは、一度は、断ったんだ。猛烈もうれつなプッシュに負けたみたい。」麻美に話していた。

麻美は、

「富高さんの誕生日は、来月のいつなの?」木嶋に聞いていた。

木嶋は、

「富高さんの誕生日は、建国記念日ですよ。」麻美に答えていた。

「建国記念日ね…木嶋君たちは、会社は、祝日は休みなのかな?」麻美は、木嶋に話していた。

木嶋は、

「完全週休2日制を採用しているので、祝日は、休みではありません。」麻美に伝えた。

「そうなんだ…。」

麻美にしてみれば、富高さんの誕生日のお祝いを、はるかに追い抜かれたことが悔しいと感じているはずである。

木嶋は、一つの提案を考えついたのだ。

「今月末に、麻美さんのクラブ『U』に行くのですから、その時に、お祝いをしたらどうですか?」木嶋は、麻美に打診をしていた。

麻美は、

「そうだね。何も誕生日当日にお祝いしなくてもいいよね。」木嶋に言い返していた。

木嶋は、

「一番、効果的なのは、誕生日当日がいいですね。仕事上、どうしても無理です。自分も、富高さんもね。」麻美に話したのだ。

麻美は、

「私は、クラブ『U』に、富高さん一人で、来て戴いても…」木嶋に相談していた。

木嶋は、

「富高さんの性格を考慮こうりょすると、一人で行くのは、避けたいみたい。携帯も持っていないから待ち合わせも出来ないよ。」麻美に伝えたのだ。

麻美は、

「今も、富高さんは、携帯を持っていないの?」木嶋に質問していた。

「持っていません。【携帯は、便利だが、拘束こうそくされるのがえられない】と、以前から、そう話しているよ。」木嶋は、麻美の質問に答えていた。

「そうなんだね。木嶋君がいないと、連絡が取れないね。」麻美は、富高さんと一緒に、クラブ『U』に来るように、うながしていた。

「分かりました。予定通りの今月末でいいね。富高さんも、ノリ気だよ。」木嶋は、麻美に同意を求めたのだ。

麻美は、木嶋の意見に、 「その時に、富高さんの誕生日のお祝いをしましょう。何か…サプライズしますよ。」そう答えていた。

「自分は、黙っているよ。それでいいよね。」木嶋は、麻美に伝えたのだ。

麻美は、

「了解です。近くなりましたら、待ち合わせ場所の連絡をします。」木嶋に伝え、電話を切ったのだ。

木嶋も、どんなことになるのだろうかと、期待と不安が胸に、交錯こうさくしていた。

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