表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
127/968

第127話

富高さんと別れた木嶋は、一人で思いにけていた。

「自分が、本当に好きな人は、誰なんだろうか…?麻美さん?玲さん?はるか?富士松さん?」

頭の中には、いつもクエスチョンが成り立っている。

「いつかは、答えを出さないと行けない!その答えを出す前に、みんながいなくなってしまう確率は高い!そんな自分が情けなく、胸を締め付けられそう!」

そんな境遇になっていた。

〜不安な夢を見ても…眠れない夜が来る…快楽の全てを与えたい…届けたい…惜しくない。〜

この歌の詩は、木嶋が良く好んで聞く曲の《ワンフレーズ》である。

この曲を聞く度に、

「なるほど…」と納得するのであった。

自分の誕生日を理想的な形で終わり、

また、明日から一年間、頑張ろうと言う気持ちになっていく。

「はるかが本命なのだから、素直な気持ちで自分の思いを打ち明けたら、消えてしまうのかな?」

心の中に、不安感が襲う。

「いなくなったら、富士松さんに告白しようかな?」

これも、また、安直な考え方なのである。

「明日、麻美さんに、今日のことを報告しよう!」

木嶋は、歩きながら、つぶやいていた。

腕時計を見ると、富高さんが、もうすぐ最寄り駅に着く頃であった。

家の中に入り、風呂の中でも、興奮がめることがなかった。

布団の中に入っても、なかなか寝付けずにいた。

それだけ、誕生日のお祝いをしてくれたことに感激をしていた。

いつの間にか寝てしまったのだ。

翌日、朝早くに目が覚めたのだ。

手元にあった置き時計を見た。

時刻は、午前8時であった。

「もうそんな時間になるのか…。」木嶋は、眠い目を擦りながら起きたのだ。

ふと、携帯を見ると、チカチカと光っている。

「なんだろう?」

携帯の画面を覗いた。

はるかからのメールであった。

「木嶋さん、昨日は、ありがとうございました。とても楽しい一日を過ごさせて頂きました。富高さんにも、宜しくとお伝え願います。」

木嶋は、

「はるかさん、昨日は、有意義な一日を過ごさせて頂き、ありがとうございました。家に帰宅しても寝付けなかったのです。今、起きたばかりで、頭の中は、【ボーッ】としていますよ!」はるかに、メールを返したのだった。

「あっ、そうだ。麻美さんにも話しをしないと…。」

木嶋が、冷静なら、今の時間に、麻美に電話をしても出ないことは判っているのに、何を、慌てているのだろう。

携帯の『メモリダイヤル』から麻美の番号を検索けんさくして、発信したのだ。

「プルッ、プルー、プルー」呼び出しているが、電話に出る様子もない。

考えれば、麻美は、深夜に帰宅したばかりである。

今は、熟睡中である。 それに気がついた木嶋は、すぐに電話を切ったのだ。

「自分は、何をあせっているのだろう!」自問自答していた。

「謝罪のメールを入れよう!」

瞬時しゅんじに考えたのだ。

「麻美さんの迷惑を、かえりみずに電話をしてしまい申し訳ありませんでした!起きたら連絡を下さい。」木嶋は、メールを送信した。

「今日は、退屈だな!これから…どうしようかな!マンガ喫茶でも行こう!」

着替えて、家をあとにした。

木嶋の家から歩いて、15分ぐらいの所に、行きつけのマンガ喫茶がある。

そこにたどり着いた時に、携帯が、

「プルッ、プルー、プルー」

鳴っていた。

着信画面を見ると、麻美からであった。

木嶋は、電話に出た。

「もしもし、木嶋ですが…」

「麻美です。朝、電話を戴いたみたいで…。」麻美は、木嶋に話していた。

木嶋は、

「寝ている時間に申し訳ないです。」麻美に伝えたのだ。

麻美は、

「娘が、どこかに行きたいと話していたので、木嶋君から電話を戴いた時は、起きてきたいましたよ。電話に出ようとしたら切れてしまい、そのあとからメールを受信したので、読んでから今、電話をしたのです。」木嶋に、答えたのだった。

「そうだったの?昨日、はるかさんのクラブ『H』に、富高さんと一緒に行ってきました。」木嶋は、麻美に話したのだ。

麻美は、

「はるかさん、元気にしていたのかな?」木嶋に尋ねていた。

「元気にしていましたよ。」木嶋は、麻美に答えたのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ