表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/968

第113話

現場に戻り、午後の仕事が始まる前に、木嶋は、残業があるのか解らず、

「今日って…残業…あるのですか?」溝越さんのデスクにたずねて行った。

溝越さんは、

「今日は、定時でいいよ。今年は、まだ、始まったばかりで、先は長いぞ。何か予定があったのか?」木嶋に聞いていた。

木嶋は、

「横浜の若い女友達が、仕事が早く終わったら横浜で、会いたいと話しがあるのですが…どうしたら良いですかね?」溝越さんに問いかけていた。

溝越さんは、

「女友達だろうが、女性は女性なのだから…会って話しをすればいいよ。その女性は、横浜で、木嶋が良く行っているクラブの人ではないのか?」

木嶋は、

「そうです。自分が良く行くクラブの人です。もうすぐ成人式だと話していましたよ。」溝越さんに答えていた。

「成人式?20ハタチか?若いな…夜の仕事をしている若い女性たちは、まともな人は、ごくわずかだ。木嶋は、優しいからだまされるなよ。」溝越さんは、木嶋に諭していた。

木嶋は、溝越さんの話しに、首を縦に振りながら納得していた。

年齢を重ねている人の話しは、重みがあり良いものばかりである。

自分が必要か…不必要か…その時々(ときどき)で取捨選択しゅしゃせんたくすればいいのだ。

溝越さんや三谷さん、小室さんの話しを聞く時は、頭の中をからにして聞くことが大切であると感じたのだ。

それは、麻美や玲が、忠告ちゅうこくしているのも、理解が出来て来たのだ。

その先輩たちや周りの人たちの言うことを聞けば、間違いないはすである。

木嶋の心の奥底にいる、《ジギル》と《ハイド》の戦いがいつも続いている。

優勢なのは、《ジギル》である。

《ジギル》を《ハイド》が倒さない限り無理である。

この世界で、木嶋が好きで交際、結婚をしたいと女性が、富士松さんと、はるかのどちらか選択しろと言われても、永遠に答えが出ないのだ。

木嶋にはつらい。

「溝越さん、いい話しを聞かせて戴いてありがとうございました。」溝越さんにお礼を述べたのだ。

溝越さんは、

「女性は、そのクラブの人だけではないのだから、ダメなら他に切り替えることも大切たぞ。頑張れよ。」木嶋を激励していた。

木嶋は、

「ありがとうございます。」溝越さんに話して、その場を離れて行ったのだ。

仕事が終わるチャイムが、

「キーン、コーン、カーン、コーン」と鳴り響く。

自分の作業したエリアの清掃を終わらせて、ロッカールームに歩いていた途中…。

「ピローン、ピローン、ピローン」携帯の着信音が鳴っている。

ディスプレイを覗いた。

はるかからであった。

木嶋は、電話に出た。

「もしもし…木嶋ですが…。」

「私、はるかです。木嶋さん、今日は、残業ですか?」木嶋に尋ねていた。

木嶋は、

「残業はないです。今、ロッカールームに向かって歩いているところです。」はるかに答えたのだ。

はるかは、明るい声で…

「じゃあ…横浜に出てくることは可能ですか?」木嶋に聞いていた。

木嶋は、

「どちらにしても、横浜駅で乗り換えなので、待ち合わせするなら良いですよ。」はるかに話したのだ。

はるかは、

「ヤッター。そうと決まれば…待ち合わせしませんか?待ち合わせ場所は、メールで連絡します。それでいいでしょうか?」

木嶋は、

「いいですよ。その代わり…自分が判る場所で…。あとは、はるかさんが遅れずに来ることですね。いつも、待ち時間が長いので、【ロスタイム】が発生してしまうので注意してもらいたい!」はるかに話したのだった。

「なるべく、早く行くようにします。横浜には、どれくらいで着きますか?」はるかは、木嶋に聞いていた。

「会社を出てから、40分ぐらいではないですか?」木嶋は答えたのだ。

はるかは、

「夕方6時過ぎぐらいですね。」

木嶋は、

「そのくらいで着くはずですよ。」

「時間を見計らって…メールします。」はるかは、木嶋に伝えたのだ。

木嶋は、

「了解しました。」はるかに話し、電話を切ったのだ。

ロッカールームに入り、富高さんが着替えていた。

「木嶋君、今日は、はるかさんと会うの?」木嶋に尋ねていた。

木嶋は、

「これから会うよ。」富高さんに話したのだ。

富高さんは、

「チョット、はるかさんに、《サプライズ》しようよ。」木嶋に伝えたのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ