ペンギンが……? ペン銀子さま作品
さて。早いもので、もう二月になってしまいました。
前回は、mさまの仕上げが素敵なユーモア作品をご紹介しましたが、今回は……、今回も途中まで忠実に模写、のちアクセントっ! な作品に仕上げてくださったかたの作品をご紹介です。
ペン銀子さま作『【みんなの名画企画】読書する……』
現実に存在するものを、現実ではあり得ないような組み合わせで描く手法のことをデペイズマンというらしいですね。シュルレアリスムはあまり見ないので知りませんでしたけど。(Wikipedia を見たら、「デペイズマン」のページに梶井基次郎『檸檬』への言及があって、ちょっとびっくりしたレモンです。)
今作は、『読書する女』の空間にペンギンがいること(というか、ペンギン自体が、読書している「女」になっているわけですけれど)、その組み合わせの違和感が、シュールな、癖になる表現ということになるのでしょうね。名画に猫を入れるパロディ作品が流行っていたりしますが、あれもこれも、単なる「調和」ではなくて、「違和感」というのがキーなんでしょう。
違和感といえば、現代のスーパーリアリズム的な絵もね、ああいう写実だからこそ、ちょっとした違和感・非日常をつけ加えるともっと芸術的になると思うんですよ。マグリットみたいにね。
あまりにも写真のようなので、絵だということを証明するために、ペンや鉛筆を一緒に写したりしてその写真をネット上に投稿することもあるみたいだけど、それが偶然にもメタ的な効果を生み出していて、かえって芸術的なような気が、私にはするものです。
さて、訊いてみましょうか。
ペンギンさん、なにを読んでいらっしゃるの?
ん、文字なんか読めないって?
……リボンかわいいね。
さて、今回は、ユーモアあふれるペン銀子さまの作品をご紹介しました。ありがとうございました。