異国の約束
外見も中もまさしく皇族の家!素晴らしい!美しい!想像していたのを超えた豪華さだった。金ぴかに光る壁や高級としか言いようのない鮮やかな壺。やはり、どうやっても庶民には手に届かない生活を皇族は送っているのだ。そう感心していたが、そのムードを壊すようなことが起こった。
窓をふと見ると人影が見て受け取れたのだ、どう見ても執事などの格好ではない。
(ん?今のは...なんだ...)
それは何となく、理人は流した。
しばらく奥に行くと一つの部屋が見えてきた。
ここで執事が立ち止りこういう、
「この部屋には親王の書斎になっております。あ、扉開けますね。」
理人はここで思った。
(親王かぁ...きっとかっこいいんだろうな)
でも、なんだろうここまで歩いてきて気になったことがあるんだが...
果たして嫌な予感は的中してしまうのだろうか...
扉を開けたその先にはリヒトの嫌な予感は的中して光景になっていた。
...
書斎は荒らされており、親王らしき人物がうつぶせで倒れているのだ。
「大丈夫ですか!親王!誰か医者をよべ!」
執事の声が書斎に響く。
「お、お父様...うぅ...」
理人の隣でチェルシーは泣き崩れた。
はぁ...
理人はため息をついた後、チェルシーを抱きしめた。
「お嬢様、今後は私が護衛します。絶対死なせません。」
「リヒト...様...ありがとうございます...一生私を守ってください...」
「はい、必ず...」
この時リヒトは初めて元の世界を忘れ、この世界のためだけの約束をしたのであった。
◇ ◇ ◇
宿舎にもどった理人はすでに疲れ果てていた。
はぁ...もう寝よう...
そう思った瞬間、宿舎に同期のロザリアムが駆け込んできた。
「全訓練生に通達!
ルケーネ王国から我が国ラスカ王国へ宣戦布告がなされました!
繰り返します!
ルケーネ王国から我が国ラスカ王国へ宣戦布告がなされました!
明日朝、講堂にお集まりください!
以上!」
せ、宣戦布告...だと...
まじかよ...
おいおい...
そんなような声が宿舎に響いた。しかし、理人は実際喜んでいた。これを終えれば"暗証コード"が手に入るはず...と
そして、訓練生リヒトは初の戦争を迎えることになった...