クリスマスの夜
自サイトの拍手小話にて掲載していたものです。
軽く読んでいただけたらと思っています。
静まったフロアでさくさくと作業を進める二人。
「クリスマスの夜ってこんなに寂しい感じでしたっけ?」
さっきまでキラキラと輝いていたツリーの下でダンボールを広げていた。
「店が閉まってるんだから静かでなきゃ困るけどな。それに、今年は明日は平日だから特に静かなんじゃないか?」
今年のクリスマスは3連休だった。
天皇誕生日の祝日と土日。
世のカップルからしたら素敵な並びだ。
「そうですね、恋人同士では素敵な連休でしょうけど、デパートは最悪な連休です。」
もううんざりっと言った感じにつぶやいた。
「そういうな。書き入れ時が連休ってのは会社としては嬉しい悲鳴だ。」
やっと終えた箱に同じ種類のオーナメントを外して入れ始めた。
「そうですけど・・・」
彼女も同じように箱に書かれているオーナメントを見つけて箱に入れていった。
「納得がいかないようだな。」
苦笑いしながらツリーのオーナメントを外していく。
「相手もいないのに」
さらりっといった言葉に一瞬、時が止まった気がした。
「なんで決めつけるんですか!!」
言葉を理解し、すぐに反撃に出た。
「なんだ、いるのか?」
手を休めることなく仕事をしている。
「・・いない・・・ですけど。」
すんなりと認めるは癪だったが認めるしかなかった。
「それはよかった。」
上司の心ない言葉に叫ぼうとしたその時。
「悪いがその目の前の靴下取ってくれないか?」
いきなりの指示に怒りは消沈・・・
目の前にぶら下がっている靴下のオーナメントに手をかけた。
「なんか、コレ重いんですけど。」
「プレゼントでも入ってんじゃないか?」
クスッと笑いをこらえきれずに出た声がした。
「そんなわけないじゃないです・・・か?」
半信半疑でオーナメントを探ってみた。
「明日、休みなんだろう?偶然にも俺も休みだ。」
なんか、絶対に偶然じゃない気がする!!
絶対に!!
「一日付き合ってやるから、ブウブウいわずに仕事をさっさと終わらせてくれ。」
「いや、そうじゃなくて意味がわからないですが・・・・」
手元にある小さな箱を握りしめた。
「意味もなにもそのままの意味だが?」
Happy End?




