失われた街
街が失われる?
第5話 失われた街
フォスとティアは遺跡で手に入れた手がかりを元に、さらに西へと進んでいた。道中、地図に載っていない廃墟の街にたどり着く。そこはかつて栄えていたが、今は荒廃し、静寂に包まれた場所だった。
「ここが…あの手がかりの次の場所だね。」ティアが少し不安そうに周囲を見渡しながら言った。
街の建物は半ば崩れ落ち、長い年月が経ったことを物語っている。草が生い茂り、石畳は風化しているが、その中に妙な気配があった。何かがこの街に潜んでいるように感じたのだ。
「気をつけて、ティア。何かがおかしい。」フォスは鋭い目つきで周囲を警戒しながら進んだ。
二人が街の中央に向かって進むと、突然、影が動き出した。廃墟の中から現れたのは、謎のフードを被った人物だった。
「ここで何をしている?」その人物が低い声で問いかけた。
ティアが驚いて後ずさる中、フォスは冷静に答えた。「私たちは『輝く石』を探しているんだ。この街に手がかりがあるはずだ。」
フードの人物は一瞬黙った後、ゆっくりと口を開いた。「輝く石か…。その名をここで耳にするとは。だが、この街にはもう何も残っていない。ただ、危険だけがある。」
「危険って…?」ティアが不安げに尋ねると、フードの人物は廃墟の奥を指差し、「街の深部には、かつてこの地を滅ぼした力が今も眠っている。もし進むなら、それを覚悟しておけ。」と警告した。
しかし、二人はその警告を無視するわけにはいかなかった。手がかりを追って進むため、ティアとフォスはフードの人物の助言を受け入れ、街の奥へと向かう。
やがて、彼らは街の中心部にたどり着く。そこには巨大な石碑が立っており、古代文字が刻まれていた。フォスがその文字を読み解こうとすると、突然、地面が揺れ、古代の力が目覚めたかのように暗い霧が立ち込めてくる。
「これって…!」ティアが叫んだその瞬間、石碑の前から巨大な石像が動き出した。かつて街を守っていた守護者が、再び彼らに立ちはだかる。
「避けろ!」フォスはティアを引き寄せ、攻撃をかわしながら、守護者の弱点を探ろうとする。しかし、この守護者は前のものとは違い、非常に強力だ。二人は協力して戦うが、なかなかうまくいかない。
「このままじゃ…!」ティアが焦る中、フォスは冷静に戦況を分析し、あることに気づいた。「あの石碑が鍵だ!あれを何とかすれば…!」
二人は息を合わせて石碑を攻撃し、ついに守護者を倒すことに成功する。守護者が崩れ落ちると同時に、石碑が輝き出し、新たな手がかりが浮かび上がる。
「これで次に進める…!」フォスは息をつきながら、手がかりを確認した。
街は再び静寂に包まれたが、二人は確かな一歩を踏み出し、次の冒険に向けて前に進んでいく。
第6話 試される絆
絆…………