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フォスとティアの素晴らしい冒険  作者: 嵐さ
闇の使者との契約
31/42

黒月の決戦•終章

視界が真っ白になった森の中、

フォスは光と闇の両方を意識して剣を握り直した。


「……くそっ、何も見えない!」

ティアの声もかすかに響く。


ノクスが小さく光を放ち、周囲を少しずつ照らす。

「みんな、落ち着いて。ボクの光を頼って!」


白い光が徐々に闇を裂き、フォスの前に敵の影の手下が現れた。

一斉に襲いかかるその数は圧倒的だ。


フォスは深呼吸して構える。

「ここで負けるわけにはいかない……俺たちの光も闇も、全部使う!」


剣に闇と光の力を流し込み、フォスは手下たちを斬り払う。

斬るたびに闇は跳ね返され、光と闇が渦を巻く。


ティアは杖から光の弾を放ち、ノクスは影を縛る。

「フォス、次は残滓の力も使おう!」

スライム状の残滓が小さく震え、フォスの剣に黒いエネルギーを注ぎ込む。


その力が合わさると、剣は光と闇の渦となり、敵の群れを一掃した。


だが、祭壇の中心――黒月の力の源はまだ動き出さない。

フォスが目を閉じ、影の声を聞く。


「お前の闇を受け入れるのか……?」


フォスは力強く答える。

「ああ。闇も光も、俺の一部だ。」


その瞬間、祭壇から黒月の力が吹き出し、巨大な影の化身が現れた。

その姿は、まるでフォス自身の闇の投影だった。


ティアが叫ぶ。

「フォス、負けないで!」


フォスは剣を構え、影に斬りかかる。

光と闇の渦がぶつかり合い、森が揺れる。


ノクスと残滓も力を合わせ、影を縛り上げる。

ティアは全力で魔法を放ち、影の動きを封じた。


そして、フォスが一歩前に出る。

「俺は俺だ……闇も光も全部抱えて進む!」


剣が影の胸を貫き、巨大な闇の姿は崩れ、渦状に消えていった。

黒月の光が一瞬、激しく揺れたが、徐々に和らぎ、森には静寂が戻った。


ティアが駆け寄り、フォスの肩に手を置く。

「やった……本当に勝ったんだね!」


ノクスが微笑む。

「うん、ボクたち、力を合わせればどんな闇も乗り越えられるんだ。」


影の王の残滓は小さく震えながら、微笑んだ。

「ありがとう……君たちのおかげで、力を取り戻せた。」


フォスは剣を握り直し、空を見上げる。

「これで黒月は一応制御できた。

でも……完全には消えなかった。」


黒月の残光がわずかに森を照らし、遠くで微かに動く影が揺れる。

その光景を見つめ、フォスは小さく呟いた。

「……まだ、何かが動いているな。」


ティアが肩に手を置き、微笑む。

「大丈夫、私たちならきっと……」


その声を背に、フォス・ティア・ノクス・残滓は森の中を歩き出す。

次なる戦いの気配を感じながら。

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