新たな光の始まり
闇の王も倒し平和が訪れた
第13話 新たな光の始まり
闇の王が消滅し、その場に静寂が訪れた。フォスとティアはお互いを見つめ、ようやくすべてが終わったことを実感していた。
「終わったんだね…やっと。」ティアは肩の力を抜き、深く息をついた。
「君のおかげだよ、ティア。もし君がいなかったら、僕はもう闇に完全に飲み込まれていた。」フォスは感謝の気持ちを込めて微笑んだ。
「いや、私たち二人の力で闇を乗り越えたんだよ。だから、これからも一緒に戦える。」ティアも笑みを返し、二人はしばらくの間その場に座り込んでいた。
だが、その時――何かが動く音が聞こえた。ティアがその音に気づき、振り返ると、小さな影が暗闇の中からひょっこりと現れた。
「何…?」ティアは警戒しながら立ち上がった。
その影は、スライムのような柔らかい体を持ち、闇の王が消えた後の残滓のように見えた。だが、驚いたことに、そのスライムは恐ろしい様子を見せず、どこか愛らしい表情をしていた。
「もしかして…あれは闇の王の一部?」フォスは剣を構え、警戒しながら近づこうとした。
だが、そのスライムはぴょんぴょんと跳ねて、ティアの足元に近寄り、興味深そうに彼女を見上げた。
「待って、フォス。攻撃しないで…なんか、怖くない感じがする。」ティアは慎重にスライムを観察した。
そのスライムは、何かを伝えたそうにぐにゃりと形を変えた。フォスは眉をひそめながら、「でも、これは闇の王の一部だ。油断しちゃいけない。」と言った。
しかし、ティアはしゃがみ込んでそのスライムをじっと見つめた。「うーん、でもこの子…悪い感じがしない。むしろ、なんだか…助けを求めているみたい。」
その瞬間、スライムが突然言葉を発した。「……タスケテ……」
「え!?今、話した?」ティアは驚き、フォスもすぐに剣を引いた。
スライムは再び小さな声で、「タスケテ……タタカイタクナイ……」と弱々しく言った。
フォスとティアは顔を見合わせた。どうやらこのスライムは、闇の王の力に支配されていたが、本来は戦いを望んでいなかった存在のようだ。
「もしかして、この子も闇の王の影響を受けていただけで、本当は無害なのかもしれない。」ティアは慎重にスライムに手を伸ばした。
スライムは一瞬警戒したが、すぐにティアの手の上に乗り、安心したように体をゆるめた。
「フォス、この子…一緒に連れて行けないかな?何か助けられるかもしれない。」ティアはフォスに提案した。
フォスは少し考えたが、ティアの言葉に頷いた。「確かに、ただ倒すのではなく、理解しようとすることも大切だ。もしこの子が闇の王の残りなら、その力を善に使う道があるかもしれない。」
スライムはティアの手の中で光を放ち、まるで同意しているかのようにぐにゃぐにゃと形を変えた。
「よし、君も一緒に来るか?」フォスはスライムに微笑んだ。
スライムは嬉しそうにピョンと跳ね、ティアの腕にしがみついた。
「新しい仲間ができたね。」ティアは嬉しそうにスライムを撫でた。
「でも…これで本当に終わりかどうかは分からない。闇の王がいなくなったとしても、まだどこかに闇の残りがあるかもしれない。」フォスは空を見上げながら言った。
ティアも空を見つめながら、静かに言った。「そうだね…でも、これからは一緒に頑張ろう。この子も含めて、私たちはもっと強くなれる。」
シーズン2 闇の使者との契約へと続く…
スライムは一体…まだ何かある




