27話
「おとうさ〜ん!」
「おとうさん!」
「柊!雛菊!」
「柊ちゃん雛菊ちゃん!何で来ちゃったんすか〜!」
しょうがないよ雛菊が虎徹さんが困ってるって言ったんだもん。
そんなの聞かないわけいかないし、私達が出てった方がきっと話スムーズに進むよ?
私1人で来るって選択もなくなかったけど、それだと雛菊が後々悲しむから2人で来た方が良い。
「お父さんの声が聞こえた気がして来たの!」
「そしたら本当にお父さんいたの!」
「雛菊、柊会いたかったよ!」
「あぁ〜!面倒な事になったっす〜!」
「虎徹!お待たせ、瑞生さん呼んできた」
「雨音〜!助かったっす!もうめっちゃややこしくなってるんす!」
「お疲れ」
「ご苦労様、後はやるから下がってなさい」
「ありがとうございます!」
虎徹が混乱していると瑞生を呼びに行った雨音が小走りで戻って来て、その雨音に虎徹がしがみ付いた。
瑞生さんを呼んできたのか、流石に組長を此処に連れて来て直々に対応させるわけないか。
「雛菊ちゃんと柊ちゃんの父親だと名乗っているそうですが」
「本当に父親なんです!」
「はぁ、取り敢えず此処では埒が開かないので此方へどうぞ」
瑞生さんはゴネるドゥエイを落ち着かせて奥の組長の部屋に連れて行った。
「お父さん、怒られる?」
「怖いことされる?」
「されないされない、ちょっと話聞くだけだ」
「そうっす!2人の父親かもしれない人にそんな事しないっす!」
「本当にお父さんだよ?」
「顔を変えて父親を名乗ってる可能性もあるからな、念の為だ」
「なるほど!」
でも父親ってどう確認するんだろ?
疑問に思っていると保弘さんが近づいてきて私達の前で屈んだ。
「雛菊、柊ちょっと頼みがあるんだか」
「なあに?」
「頼み事?」
「あぁ、2人の髪の毛を1本ずつくれないか?」
はい?何、保弘さんそう言う趣味なの?
こんな時に性癖披露しないでよ。
「何で?」
「DNAを調べるのに使うんだ」
「なるほど!良いよ!」
「お安い御用だよ!」
何だそう言うことか、びっくりした。
危うく保弘さんをロリコンさんと一緒かそれ以上の変態と認識する所だった。
「でもDNAって調べるのに時間かかるんじゃないの?」
「ん?いいやそんなに時間はいらないぞ。する分で結果が出る」
嘘だろ、前世では最低でも1週間は掛かるってイメージなのに京さんに直接頼んで調べてもらうからだろうか?
自分達でやるから時間掛からないみたいな、そんな事ないよね。
専門家じゃないから良く分かんないけど。
「そうなんだ早いね!」
「髪の毛どうぞ!」
「ありがとな」
保弘さんが私達の髪を持って玄関の方に向かって行くと雨音さんが雛菊に近づいて来た。
私は咄嗟に後退りをしてしまい、玄関の方に行った保弘さんを気にしてる風を装った。
上手く誤魔化せたかは分からない。
「そうだ、雛菊この前はありがとな」
「ん?何の事?」
「俺が酔っ払った時に介抱してくれたんだろ?ごめんな、迷惑かけて」
「あぁ!あれね!ううん、雛菊ふわふわ酔う人初めて見たから新鮮で楽しかった!」
「そっそうなのか、迷惑じゃないなら良かった」
雨音は頭を下げて雛菊にお礼を言って雛菊は満面の笑みでその時の事を雨音に話している。
雨音さんの口振から酔った時の事を覚えている訳では無さそうなのに、雛菊に律儀にお礼してるところは好感が持てる。
交際するのはお姉さん許さないよ?
「2人ともDNAの検査の結果出たぞ、あの男は正真正銘2人の父親だ」
「雛菊達ずっとそうだって言ってるよ?」
「でも良かったね!お父さんだって証明されて!」
「そうだね!」
「父親に会いに行くか?」
「「もちろん!」」




