16話
「今日のご飯も美味しかったね」
「美味しかった!それで今日こそは探検しよう!」
「そうだね、でもその前に紫さんに洋服のお礼言いに行こうよ。せっかく昨日折り紙貰って兎折ったんだし」
「そうだった!早速行こう!」
柊達は昨日折った色々な折り紙を持って紫の部屋へやって来た。
「紫さーん!こんにちわ、雛菊だよ!」
「いらっしゃいますか!」
「はーい、居ますよ。入ってきて〜」
「「お邪魔します!」」
部屋の中から声がして許可が出たので、襖を開けて中に入る。
「こんにちは、今日はどうしたの?」
「あのね、お洋服選んでくれてありがとう!」
「これ、お礼にどうぞ!」
「まぁ!兎さん?可愛い〜ありがとね!大事にするわ」
「喜んでくれて良かった!」
「コアラさんもあげる!総お兄ちゃんの分!」
「あら、ありがとう。総一郎さん、きっと大喜びよ」
喜んでもらえて良かった。
折角作ったのに喜ばれなかったら、雛菊が悲しむもんね。
「ふぇぇ〜ママ〜」
「あらあら、起きちゃったかしら?」
「わわっ、赤ちゃんが居たんだ。ごめんなさい」
「柊達うるさかったね」
「ううん、そろそろご飯の時間だったからそれで起きちゃったのよ。いつもはうるさくしても起きないもの!」
「そうなんだ!」
「良かった!」
部屋の端っこにある布団に赤ちゃんが寝てるとは思わなかったな。
体の大きさとママって言えてるから1歳くらいかな?
髪色が不思議な色してるな、黒髪に銀色のメッシュが入ってるみたいな。
総一郎さんと紫さんの色がどっちも入ってるのかな?
この世界の人って髪色カラフルだけどみんな地毛っぽいな、この子を見る限り。
「「可愛い〜!」」
「ありがとう、和花って言うのよ」
「和花ちゃん!雛菊だよ〜よろしくね!」
「柊だよ〜よろしく〜」
「あう〜?きゃっきゃっ!」
「あら、ご機嫌ね?お姉ちゃんが2人も出来たからかしら?」
和花ちゃんは同じ顔が2つある事を不思議に思っているのか、雛菊と柊をキョトンとした顔で交互に見てニコニコと満面の笑みを浮かべた。
雛菊はともかく私はお姉ちゃんって歳じゃないからちょっと複雑だな。
「1歳くらい?」
「そうよ?1歳半、良く分かったね」
「施設にもこれくらいの子居た事あるから!」
「そう、こんなに小さい子もいたの…」
あ、お母さんの紫さんには酷な話だったかな。
「うん!すっごく優しい人達の家族になったんだよ!」
「大切そうに抱き抱えて、帰って行った!」
「そうなの?じゃあ安心ね」
「「うん!」」
その子は今もあの時の人達に大切にされて、順調に成長してるってルゥから定期的に連絡もらってるし、大丈夫!
他の買われて行った子達も概ね順調って手紙に書いてあったし、隠し撮りであろう写真も入ってたけど幸せそうだったから、機会があったら自分の目でも見に行ってみよう。
「和花ちゃんには特別にこの墨汁くん折り紙をあげる!」
「柊が作ったリスさんもあげる!」
「ふふっ和花良かったわね、お姉ちゃん達がくれるってありがと〜って」
「あっと〜!」
「「こちらこそありがとう!」」
「あーい!ぶー!」
可愛いなぁ〜
久しぶりに触れ合うから余計に可愛く見えるのかも。
「和花ちゃん上手だね〜」
「お城上手く建ったね!」
「うー!」
「2人とも遊んでくれてありがとね。すごく助かるわ〜」
「いえいえ!」
「和花ちゃん可愛いから!」
今日の探検も急遽やめて、和花ちゃんと遊ぶ事を決めた柊達はお昼も紫さんの部屋で食べて、遊びに没頭していた。
「紫〜和花〜夕飯持ってきたぞ。あ?雛菊と柊、今日は見ねぇと思ったらここに居たのか」
「お洋服のお礼に来たんだけど、和花ちゃんが可愛くて一緒に遊んでたの!」
「和花ちゃんお城作り上手だよ!」
「そうだろ?俺の娘だからな!」
「親馬鹿だ!」
「親バカだね!」
「ふふっ」
こういうのを理想の幸せな家族と言うんだろうな。
雛菊にもいつか総一郎さん達みたいな幸せな家族が出来たら良いけど、まだ先は長そう。
「雛菊達もここで食べるか?食べるなら飯持ってくるぞ」
「大丈夫、広間行く!」
「ありがと!またね!」
「そうか、転ぶなよ」
「雛菊ちゃん、柊ちゃん。和花と遊んでくれてありがとね〜また遊びにいらっしゃい」
「あー!」
「うん!また来るね!」
「バイバ〜イ!」
一家団欒を邪魔するのは気が引けたので、夕飯はいつも通り広間で食べる事にした。
「今日も楽しかったね〜!」
「私は遊び疲れたよ」
「明日は探検できるかな?」
「ど〜だろうね?なんだかんだ色んな人に話しかけられるから微妙だね」
「そうだね〜、明日は早く起きて雛菊達の部屋の反対側の方行ってみよ!」
「反対側って玄関入って右側の方?」
「そう!まだ行った事ないから!」
「じゃあ早く起きる為にもう寝よ〜」
「そうしよう!おやすみ!」
「おやすみ〜」




