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シオンの涙雲  作者: 居鳥虎落
第1章
13/30

13話

 ちゅんちゅんと小鳥の鳴き声が聞こえる。

 心地良い鳴き声が聞こえたかと思うと直ぐに騒々しい音が耳に入って来る。



「ほーら!野郎ども起きなさーい!何時だと思ってんのー!」

「仁美さん勘弁してくれ〜」

「あと5分〜お願いします〜」

「何言ってんの!君達の上司はとっくに起きて仕事してるよ!早く準備して仕事行きなさい!」

「「「マジかよ!今すぐ行きます!」」」



 部屋の襖を開け、音がする廊下を見ると寮母さんみたいな人が廊下に立ってフライパンを叩いてる。

 あっ、あの人昨日虎徹さんと部屋案内してた女の人だ。

 柊が女性を見ていると女性がこちらを振り返り目が合った。



「ん?あら!可愛い子がいるね」

「おはようございます!」

「はい、おはよう!見ない子だ、名前は何ちゃん?おばさんは仁美だよ、田代仁美」

「柊だよ!昨日からここでお世話になってるよ!田代って実おじちゃんと一緒だね!」

「何だ、実と会ったの?あの人は私の旦那さんだよ」

「そうなの!?」



 実さん結婚してたの?!意外すぎる。

 てか、実さんの奥さんもとっても綺麗だな…

 ヤクザさんの奥さんってみんな綺麗なのかな?



「もう朝ご飯できてるけど、今食べる?」

「食べる!雛菊起こさなきゃ!」

「雛菊?」

「柊のお姉ちゃん!仁美お姉ちゃん、また後でね〜!」

「あら、ゆっくりいらっしゃいねー」



 柊は仁美に手を振り、部屋へと帰って行った。



「雛菊起きて〜ご飯だって」

「ぅ〜ん、ご飯?」

「そう、食べに行こ」

「行く〜」



 柊は眠そうにフラフラする雛菊の手を引いて広間を目指す。



「お、柊達お早いお目覚めだなぁ」

「仁美おばちゃんに起こされた!」

「あぁ〜あのフライパンか、すまねぇな」

「全然、施設では無かったから新鮮で面白かった!」

「そうか、雛菊はまだ眠そうだなぁ。飯食えんのか?」

「大丈夫!雛菊ご飯大好きだから、寝ながらちゃんと食べれる」

「それどんな状態だ?」



 広間に着くと皆んなもう食べ終わったのか、数人しか残っておらずその数人の中に秋巴さんが居て話しかけて来た。

 昨日座った場所に2人で座りもう用意されていた朝ご飯を食べ始める。



「マジで寝ながら綺麗に食ってやがる」

「大丈夫って言ったでしょ?」

「美味しい〜」

「喋った」

「寝ぼけてるだけ!」

「本当、面白いチビだなぁ、俺はそろそろ行くぞ。しっかり食って大きくなれよぉ」

「はーい!」

「う〜ん」



 雛菊の返事か返事じゃ無いか分からない返答を聞き、秋巴さんは広間を出て行った。




「「ご馳走様でした!」」



 ご飯を食べて覚醒した雛菊と一緒に調理場まで皿を片付けに来た。



「あれ?テーブルの上に置いといて良かったのに、態々ありがとね!」

「昨日のお礼も言いたかったから!」

「お礼?」

「昨日はケーキ作ってくれてありがとう!」

「お寿司もありがと!」

「「とっても美味しかった!」」



 柊と雛菊は調理場に響き渡る大声で声を揃えて伝える。



「はぁ〜マジで良い子。美味しかったなら作った甲斐があるよ」

「可愛いじゃねぇか!また食いたくなったら良いな!いつでも作ってやる」

「やったー!」

「ありがと!」



 大声で伝えた為、調理場にいた銀次郎と文哉以外の料理人達にもしっかりと聞こえていて、調理場のあっちこっちから返事を貰いました。

 あと、銀次郎さんに頭ボサボサにされたんですが、羨ましそうにこっちを見てるロリコンが鬱陶しかったです。




「雛菊ちゃん、柊ちゃん!居るっすか?俺っす虎徹っす!」

「はーい!」

「居るよ!今開けるね!」



 朝ご飯を終え真っ直ぐ部屋に帰って来ていた柊達の部屋に虎徹が突然やって来ました。



「虎徹お兄ちゃんどうしたの?」

「実は組長から話があるらしいっす!」

「また?」

「雛菊達何か悪いことした?!」



 昨日の今日だし、総一郎さん優しいけど、何かルール違反を起こして注意される可能性は否定出来ない。



「違うっす!何でも昨日のお礼がしたいとかで直ぐ来て欲しいそうっす」

「分かったー!」

「でも昨日洋服回収されちゃって無くて、柊達パジャマのままでも良いの?」

「あれ?あそこの箪笥に新しい服が入ってるはずっすよ?」

「「え?」」



 虎徹に言われ明らかに子供用では無い巨大な箪笥の1番下の引き出しを開けると、何と子供用の服が大量に入ってた。



「何これ?!」

「全然気付かなかった!」

「召使いの方がいるっす!その人達が色々準備してくれるんすよ!部屋の隅にある籠に洗い物入れとくと次の日には綺麗になって帰って来るっす!」

「凄い!」

「黒衣さんだ!」

「こういうの、テンション上がるっすよね!」

「「うん!」」



 3人が謎の意気投合をしていると虎徹の後ろから来た人に虎徹が殴られた。

 今、凄い音したけど頭大丈夫か。



「お前何やってんだよ、組長待ってんぞ」

「雨音〜痛いっす!何も叩くことないのに〜」

「うるさい、早く2人連れてくぞ」

「了解っす」

「雛菊達まだ着替えてないから待ってて!」

「突然ごめんな、ゆっくりで大丈夫だ」

「ありがとうー!」



 雨音に言われ遠慮なくゆっくりと着替えさせて貰い部屋を出る。



「どう?」

「じゃん!」

「めっちゃ可愛いっす!」

「似合ってるな、服が色違いなのも直ぐ見分けがつきそうで助かる」

「「でしょ?」」

「じゃ!今度こそ、組長のところ行くっすよ!」

「「はーい!」



 まさか雨音さんが来ると思わなかったから内心ドッキドキだよ。

 ちゃんと違和感なく接せてると良いな。

 にしてもこの服かわいいな、学校の制服っぽい感じのワンピースで雛菊が白で私が黒!色分けしてくれるのありがたい。

 一々名前の間違い修正すんのめんどくさいからこれからは色で覚えてくれると助かる。



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