10
「3日間ありがとうございました。」
午前中はお休みタイムとして午後便で帰る予定だった霧島さん
朝一便で帰る私をわざわざ空港に送ってくれた。
「こちらこそ。詳しく決まったらそっちに送るから」
これはビジネストークだ。
そう心の中で呟いた。
「連絡お待ちしています。」
だから私もビジネストークで軽く返す。
でも、せっかくのこの素敵な出会いを不意にはしたくない。
「霧島さん、素敵なお時間ありがとうございました。今年のクリスマスはとってもいい思い出になりました。」
にっこり微笑み言った。
「おいおい、イブは今日だぞ?」
苦笑いをしながら言う霧島さん
「いいえ、私にとっては昨日が今年のクリスマスです。」
そうこう言っていると中に入るようにアナウンスが入った。
「私は霧島さんを父親と同じように見たことはないですよ?今度は、霧島さんに会いに私が霧島さんの街に行きますね。」
笑顔でそう言い切りその場を離れた。
今回は目的なんてなかったけど、いい思い出が出来た。
きっと、長期戦になることは間違いないだろう。
それでも私は絶対に諦めない、近いうちに霧島さんに会いに彼の元に飛んで行こう。
『メリークリスマス霧島さん♪』
第一話おしまい♪