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十五話

 紫苑さんの実家は、地元の京都では非常に有名な旧家であるらしい。何かしらの大きな名声を打ち立てた人を先祖に持っているらしく、その内容不詳の伝統を今でも受け継いでいるのだそうな。直接紫苑さんに聞いた訳ではないが、美沙から聞き出したのだからまず間違いない情報だろう。紫苑さんは美沙を無条件で信頼しているから、多分嘘はつかないと思う。


 それならば、何故紫苑さんがこんな片田舎に単身移住しているのかが疑問に挙がる訳なのだが、正直に言えば、理由は未だに教えて貰えていない。美沙も知らないようだし、チキンな俺には直接聞き出す勇気もないから、これからも教えてもらえる機会が巡ってくる事はないだろう。


 大金持ちと呼称しても何ら問題のない実家から飛び出した紫苑さんは、今は中心市街地から程近い場所に建てられている高級マンションに一人で住んでいるらしい。そんな家賃の馬鹿高い所に一人で住んでいるのだから、実家からの仕送りが相当の額なのだというのが予測できる。それだけのお金を送ってくるのだから、家族関係が悪くなって追い出されたとか、そういうドロドロした理由がある訳ではないっぽい。


 そんなこんなで。

 理由は全くの不明ではあるが、紫苑さんがマンションで一人暮らしをしている、ということが理解できていればそれでいい。そして、その紫苑さんがストーカー被害に遭っているという許し難い事実も。


 「絶対に許せねえ! 俺の紫苑さんを付け狙うとは!!」

 「ちょ、待ってよ御鏡……! こんなに速く走れるなんて、聞いてないっ」

 

 そんな事を叫びながら、夜の帳が降りた夜道を全力疾走する俺。

 後ろから美沙の必死な声が聞こえて来るが、そんなものに耳を傾けている暇などありはしない。今は一秒でも早く紫苑さんの住まうマンションにたどり着くのが最優先事項だ。そしてそのストーカーとやらをブッ飛ばして紫苑さんに褒めてもらうのだ。あわよくば撫でて貰いたい!!


 我が家から紫苑さんが住んでいるマンションまでの距離は、徒歩で三十分程であろうか。

 距離にして約二キロ弱。

 通常状態の俺が走れば確実に六分以上はかかる距離ではあるのだが、あいにく()の俺は反則技を使っているから、多分二分も掛からない内に到着することができるだろう。


 その反則技の恩恵のおかげで、百メートルを限りなく九秒に近い十秒台で走り抜けるという化物記録を保持している美沙を、置き去りにできるだけのダッシュ力を俺は発揮できている。


 まあ、反則技といえばドーピングなどを思い浮かべそうなものだけれど、俺の場合は違う。

 俺が使う反則技とは、俺に寄生している妖怪の力を借り受ける事だ。

 つまりはタマの力。九尾の謎パワー発動の時である。


 『あははは。まさかストーカーを撃退するために力を貸すことになるとはね』

 (この位の役得があってもいいだろうが。日常生活では邪魔にしかならねえんだからよ)

 

 とりあえず明記させてもらうが、今の俺は女体化をしている訳ではない。美沙の目の前で女の姿に変身しようだなんて馬鹿を俺がする訳がないだろう。……だが、タマからはしっかりと力を借りている。


 ――女体化しないギリギリのライン、で。


 そのお陰で顔立ちには大して変化はないだろうし、肉体も多少細くなった以外では変化は見られない。だが、髪の毛や瞳の色は、よく見れば多少変化しているかもしれない。幸いタマの力を行使し始めたのは、紫苑さんの緊急事態を聞いて俺が家を飛び出した後だから、遅れて付いてきた美沙には見られてはいないはずだ。それに、髪の毛の変化と言っても目を凝らさなくては発見できない程度のもので、この暗闇の中では変化に気付くことはできないだろう。瞳の色も恐らく大丈夫のはずだ。

 

 『そういえば、涼ちゃんって運動が苦手だったよね? 後ろから追っ掛けて来てる美沙って娘に、こんなに早く走れることを知られちゃっても平気なの? 都合が悪いと思うけれど』

 (…………そ、その事については致し方ないことだ! 紫苑さんを守るためだからな!)


 そう、紫苑さんのためだもの!!!

 ……などと強がってはみたが、実はと言うとすっかり失念していた。

 やばいよ、小さい頃からの付き合いである美沙は、俺の身体能力については当の本人である俺よりも詳しい。俺がどんなスポーツが苦手で、どの程度の動きができるのかを完全に熟知しているんだ。


 なんでそんな事お前が知ってんだよ、と質問した事もあったが、下僕の身体能力の把握も主人の務めなのよ、と返されて軽く凹んだのは記憶に新しい。


 今すぐ美沙の頭部を強打して記憶を抹消してやりたいが、今はそんな事に時間を割いている場合ではない。一瞬でも早く紫苑さんを恐怖から開放してあげなくてはならない使命が俺にはあるのだから。


 もっとスピードを上げて美沙の奴を置き去りにしてしまおうか、なんて考えも頭を過ぎったが、流石にこれ以上の速度で駆け抜けてしまったら人間かどうかも疑わしくなってしまう。美沙は極端な馬鹿ではあるが、常識が欠如している訳ではない。言いくるめるのは不可能だろう。

 

 そう結論づけた俺は、視界の端に美沙を留めておく程度の速さで走ることにした。歯痒かったが、これでも相当早い時間で紫苑さんの住むマンションに到達することができるだろう。


 そして、タマと脳内雑談をしつつ美沙を見ながら夜道を走ること三分弱。

 俺は紫苑さんの住まうマンション前に到着した。

 あれだけ走ったというのに、俺は全く息切れを起こしていない。すこぶる調子が良い我が身が怖いぜ。


 それはさておき、今は紫苑さんの無事を確認する事が先決だ。

 町内有数の高級マンションだけあって、此処はオートロック機能が採用されており、部外者では内部に侵入できないようになっている。……とは言っても、所詮はオートロックだ。誰かが出入りした瞬間を狙えば簡単に侵入することはできる。それに方法によっては裏口からも出入りが可能だろう。ストーカーもその手段を講じたのかもしれない。全く許せんよ!


 「えっと、確か紫苑さんの部屋番号は――」


 去年くらいに紫苑さんの自宅には招かれた事があったので、それで部屋番号は覚えていた。ノートいっぱいに部屋番号を書き殴って必死に暗記したのだから間違いない。


 ポチポチ、と迷いなく番号を入力して呼び出しボタンを押す。

 そのまま手持ち無沙汰に待つこと数秒、


 《御鏡くんっ来てくれたんだ!》

 「ええ、それはもう大急ぎで! (白馬の王子様気分で来ました! 結婚してください!)」

 

 スピーカーから聞こえる麗しい声。

 嬉しそうに俺の到着を喜んでくれるマイエンジェル。

 待っててくださいね、今すぐ抱きしめに行きますから!!


 『絶対に君の方がストーカーだよね。ぶっちゃけ引く』

 (うるせえ!!)


 この駄狐、事もあろうか俺をストーカー呼ばわりするとは。俺ほど純真無垢で人畜無害な人間はこの世に存在していないというのに。それに「ぶっちゃけ」とか言ってんじゃねえよ。それってほとんど死語じゃねえか。妖怪が使っていい言葉じゃねえ。

 

 「や、やっと追いついた……っ!」

 「あ、美沙」


 忘れた頃に美沙の登場。

 結構早かったな。俺だったら途中で諦めるくらいの速度で走ったのだが。

 骨があるというか、本当にガッツのある奴だな。そのままUターンして帰ってくれても良かったのに。


 《み、美沙ちゃん!!! いいい、今すぐ開けるからね!!》

 

 ウィーンっと、侵入者を阻む機能を持つ防壁が簡単に開く。

 なんですか、その喜び様は……。俺の時と段違いじゃないですか……。めっちゃくちゃ言葉に熱が入ってたじゃないですか。俺、スゲー淋しいっす。


 「……ふう、行こっか」

 「うん……」


 美沙の奴、ついさっきまで膝に手をついてゼーゼーと息を荒げていたのに……。今の数秒で体調を完全に元に戻しやがった。コイツ、もしかして妖怪なんじゃないの? 妖怪体力お化けなんじゃないの? もう人里から消え去って妖怪村にでも帰れよ。妖怪村っていうのが存在しているのか知らねーけどさ。


 「紫苑の部屋は最上階だったよね?」

 「ああ、そのはずだ」


 エントランスホールから入って直ぐ近くに設置されているエレベーターを呼び出して駆け足で乗り込み、最上階である十階のボタンを押す。高い場所から見下ろす景色というのも乙なものだとは思うが、こういう時には非常に不便なものだ。エレベーターが最上階に行くまで余計な時間がかかって仕方がない。


 俺はそわそわとしながらエレベーターの階数表示板を睨む。美沙も俺と同じように落ち着かない様子だ。やはり紫苑さんの事が心配なのだろう。こういう時ばかりは仲間想いの良い奴である。


 「ッチ、早くしなさいよっ」


 大きく舌打ちをしながらエレベーターの壁をガンガンと蹴飛ばし始めた美沙。

 それはどう考えても八つ当たりだから止めた方がいいと思うぞ。

 イライラしている様子だから態々注意したりしないけどさ。


 そうしている内にも、ゆっくりと、しかし着実に上階を目指して昇っていくエレベーター。

 そしてチンッという到着を知らせる音が響き、エレベーターの出入り口が開いた。


 「紫苑!!」

 

 急いで飛び出す美沙に、俺は無言で追従する。

 紫苑さんに割り振られている部屋は、右に曲がって真っ直ぐ行った突き当たりの一室だ。走る必要もないくらいにエレベーターからは近いから、俺たちはあっと言う間に紫苑さんの住まう部屋の扉前にまで到着した。


 室内に居る紫苑さんも美沙の大声で俺たちの存在に気付いているのだろうが、美沙は待ちきれずに扉をドンドンと叩いている。いや、どっちかって言うと殴っている感じだろうか。今にも蹴りを繰り出しそうで気が気じゃないぞ。俺の部屋の扉が無残な姿に変えられてしまった光景がアリアリと目に浮かぶ。


 「ふ、二人共っ、入って」


 ガチャッと扉が開くと同時に、紫苑さんが俺と美沙の腕を掴んで強引に室内へと引き入れた。

 ひ弱な紫苑さんがここまでの力を発揮するなんて……一体どれだけ追い詰められていたのだろうか。

 

 「だ、大丈夫たっだ? 紫苑。ケータイで連絡もらった時は凄く驚いたよっ」

 「うん。私は平気だよ。鍵もしっかり締めてたから」


 玄関前で紫苑さんの全身をベタベタと触りながら怪我の有無を確かめる美沙。正直羨ましいとか思ってしまったが、不謹慎なのでその思考は即座に破棄する。

 

 紫苑さんは切羽詰った様子ではあったが、別に怪我を負っている訳でもなかった。

 俺と美沙はひとまず胸を撫で下ろし、安堵の溜息を吐いた。


 「良かったです。怪我とかしてなくて」

 

 もし紫苑さんの柔肌にカスリ傷一つでもついていたら、俺は多分ストーカー野郎をミンチにした後に豚の餌にして、そして豚の排泄物を燃えカスすらも残らない程の超高温で焼却していた事だろう。ああ、良かった。危うく殺人犯になってしまう所だったぜ。


 「うん、私自身に被害があったわけじゃないんです。でも、今日の昼頃からずっと付け狙われていて……。もう怖くって……」


 瞳に涙を溜めて今にも泣き出してしまうそうな紫苑さん。

 ……やはり殺すか。ストーカー許すまじ。


 「安心して、紫苑。ストーカーなんて私がブチ殺してやるから」

 「おいおい、それは白馬の王子様である俺の役目だろうが」


 紫苑さんを魔の手から救うのは俺の役目だ。この千載一遇の好機をむざむざ奪われてたまるものか。

 女子供は安全な場所で身を丸めていればいいのだ。


 「ふんっ運痴は黙ってなさい」

 「な、なんだとぅ!?」

 「なによ文句あんの?」

 「大アリだ! お前だって運動くらいしか能のない猿女じゃねーか、少しは勉強しろや!」

 「なっ!? そんなの、今は関係ないでしょ!? それに、ア、アンタだって特別勉強出来る訳じゃないじゃない! 平均点取れるからって調子乗るんじゃないわよ!!」

 「万年赤点祭りのお前に言われたくねえ!」

 「なによ!!」

 「なんだよ!!」


 ギャーギャーっと、こんな状況にもかかわらず口論を始める俺と美沙。

 時と場所を考えるべきなのだろうが、こればっかりは捨て置けない。俺が紫苑さんの王子様になれるかなれないかの瀬戸際なのだ。こんなノータリンに邪魔されてなるものか。


 「だ、駄目ですよっ喧嘩したら。仲良くしなくちゃ駄目なんですっ!」


 俺と美沙の険悪な雰囲気を察して、紫苑さんが涙声で口を挟んできた。

 喧嘩というか、小学校低学年並みの低レベルな悪口の言い合いな訳なのだが、紫苑さんにはどうやら喧嘩に見えてしまうらしい。……泣き顔の紫苑さんも非常に魅力的なのだが、好きな人を泣かせて喜ぶほど俺は落ちぶれてはいない。仕方ねえ、此処は一時休戦と行くか。


 「はい分かりました仲良くします!」

 「ちょ、いきなり抱き着くんじゃないわよ! セクハラ大魔神!!」

 

 顔を真っ赤にして抵抗する美沙の意思は完全に無視。別にお前の貧困極まる肉体なんか触っても何にも感じないっつーの。それどころか損した気分にさせられるわ。なんかこう、全体的に硬いんだよ。筋肉と筋でさ。


 紫苑さんは俺たちの抱き合っている様子を見て「仲良きことは美しいです」と言って涙を拭いてくれたので、多分仲直りしたように見てくれたのだろう。相変わらずの天然さんだ。そんなところが可愛いのだが。


 それはさておき、俺たちは此処に遊びに来たのではなかった。

 美沙を胸の中にいる美沙をポイっと開放し、俺は紫苑さんに質問する。

 

 「紫苑さん。話を戻しますけれど、ストーカーに狙われているとか?」


 いきなりの話題変換で申し訳ないのだが、俺は今すぐストーカーとやらを退治して紫苑さんと平和な時間を過ごしたい。できるならば俺がストーカーを捕まえる勇姿を見て見直して欲しい。あわよくば惚れてくださいお願いします!

 

 「う、うん。……ストーカーかどうかは分からないんだけど、昼頃からずっと扉の前をウロウロしてる人がいて……。私、今日は全然外に出られなくてっ」

 「……そうだったんですか。大丈夫です、今は俺たちが一緒にいますから」

 「う、うん」


 また、涙を瞳に溜める紫苑さん。

 罪悪感に襲われてしまいそうになるが、嬉し涙のようなので責任を感じる必要はないだろう。


 「あ、でも、俺たちが此処に来た時には怪しい人影なんて見ませんでしたけど。なあ、美沙」

 「そうね、急いでいたからかもだけど、私は誰も見なかったわよ」


 玄関の前をずっと彷徨いているって話だったと思うのだが、少なくとも俺と美沙はこの階に来てから誰かとすれ違ったりはしていない。人影すらも見てはいない。


 「そ、そうなの? おかしいな……」


 紫苑さんは軽く首を傾げると、恐る恐るといった様子でドアスコープに目を当てた。

 どうやらストーカーの姿を探しているらしい。しかし、ドアスコープから見える範囲内に誰かが居たとは思えないのだが……。と俺が考えたのも束の間、


 「いやッ!!」


 と短い悲鳴を上げて、紫苑さんがその場で尻餅をついた。


 「だ、大丈夫ですか?」

 「や、やっぱり、まだいる……っ!」


 紫苑さんは顔に恐怖を貼り付けて、目の前の扉を……その向こう側を指差して、尻餅を付いたまま後ずさる。一体何がいるのか……その答えについて聞き出すのは愚問と言えよう。


 ストーカーが、扉のすぐ向こう側にいるのだ。

 しかも、紫苑さんの驚き方から察するに、かなり近い。


 「美沙、紫苑さんを奥の部屋に」

 「う、うん」


 俺は震える紫苑さんを美沙に任せ、奥の部屋に避難するように促す。美沙は座り込んでいる紫苑さんの脇下に手を入れると、そのままズルズルと引き摺って行った。もう少し丁寧に運べないのだろうか……。


 「……ふう」


 軽く息を吐いて覚悟を決める。

 扉の向こう側にいる怪しい人影を確かめるなんて、まるでホラー映画のような展開ではなかろうか。

 美沙たちが奥に行ったのを見計らって、俺はゆっくりドアスコープに目を当てた。

 俺の視線の先、暗闇を抜けた向こうには、この階の各部屋を繋ぐ通路が存在していた。


 そして――人間とは思えない程に身長の高い、コートとマフラーを纏った人影も――見えた。

 揺らぐことなく、真っ直ぐと、佇んでいた。


 「あ……ああ……!!」


 見覚えがある、なんてものじゃない。

 俺はコイツを知っている。

 忘れる事などできるはずもない。

 コイツは、アレと同じものだ。あの、廃墟にいた奴と、同じものだ……!


 『ごめん涼ちゃんっ! 気付くのが遅れた!』

 

 焦ったような声音で、俺に謝罪を述べるタマ。

 何に対して謝っているのかは簡単に把握できた。つまりは、敵の存在感知が遅れたから、謝っているのだ。だとすれば、目の前に居る存在の正体は、もう確定されたも同じだ。


 コイツは――敵。

 妖力とかいう特別な力を狙う、思考能力を持たない化物。


 妖魔だ。


 

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