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半悪魔  作者: 大賀
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初登校の日

 人間と悪魔が住むこの世界。ある所で、人間の女と悪魔の男が愛し合った。

周りの反対を無視し、いろいろと言われながらも2人は結婚した。

そして一人の子供が生まれた。それがオレだ。

昔から、2つの血が混ざっているからといって仲間はずれにされてきた。大きくなった今だってそうだ。この前の学校でやっとなれてきたっていうのにな…引っ越しでオレの努力が水の泡だぜ。

オレは、どちらにも入れない、はんぱものなんだ。だから、友達なんて作ろうとも思わない。

たぶん、これがオレの運命ってやつなんだろうな。きたものは受け取らなくちゃ…。


 昨日学校にいかなかったから、今日がオレの新しい学校への初登校日となった。

よそから来たオレがそんなに珍しいのか、登校している他のやつらがジロジロ見てくる。

特に視線が集まっていたのが額だ。オレが悪魔か人間か確かめようとして。

この学校でオレが半分づつの血だということがバレるのにそう時間はかからないだろうな…たくっ、―あ〜ぁ、前の学校に帰りてぇ…―

「転校生の、竜君だ。竜君、自己紹介してくれ」

っと、髪のハゲた先生が、どこの学校でも言うようなセリフをオレや目の前の生徒たちに言う。

先生の希望通り、オレは一歩前にでて自己紹介してやった。

「…竜っていいます。よろしくお願いします…」

オレの頭の中は空っぽだったため、これ以上言うことが思いつかなかったのだ。

先生が席を言う。オレがそこにいき、隣の席の女の子が話しかけてくる。というおなじみのパターンで進んでいった。

「竜君でいい?あたしは由美だよ。よろしくぅ〜」

妙なくらい元気だ。ここはみんなそうなのか?昨日話しかけてきた“力”って奴もそうだったし…だとしたらオレはこのテンションについていけないだろう。まぁ、もとから友達なんてものを持ったことがないオレは知ったこっちゃないが。

そう言えば…力って奴もこの学校のはずだ。制服がそうだったし……「あ〜!!やっぱりおまえが噂の転校生だったんじゃん」

ナイスタイミングで力ってやつが話しかけてくる。力は由美の前の席だった。

「えっ?力と竜君って知り合いなの?」

「いや、こんな奴知らない」

オレはそう言って2人を無視した。こんなやつらと話しをしているなんてめんどくさいだけだ。どうせこっちが半悪魔だって分かったら、話しかけてこなくなるくせに…

その後、しつこく力が話しかけてきたが、無視し続けたらおとなしくなった。そうして学校が終わる……

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