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ベガ  作者: デネブ
【第二章】大猛獣合戦篇
8/15

【8話 襲来五感潰し】

「わざわざ手加減して1万と残像が見える速さに

してやってんだ」


「本来なら訓練された奴の反射神経すら,一直線上から来たって見えねぇってのによぉ」


「小細工なんかいらない!目で追えない?瞬きした瞬間?消えたように錯覚?おせえ奴が早く見えるようにしてんじゃねぇよ!」


それは奴が言ったセリフだが。


「うぐ」

「ガハ」


五人が倒された後に遅れてやって来た。


「おっとすまねぇな,喋った後に走ったんだが,

声がお前らに到達するより遥かに早く

潰しちまってこれじゃあ奇襲みたいだな!」


やつは朱雀,7獣で玄武を除く最速である。


「速度は重さ,だぜ?にっしっしっしっし!」


「おい,こりゃどう言うこった」


そこにはショッディが来ていた。


「おいおい裏切り者を壊した後は,いきなり

大将かぁ!」


次の瞬間放たれたのは, 風圧だけで身体が貫通するほどの破壊力を出力するよそ見をしながらのノールックパンチ。


だがしかし。


パシ。


「⁉︎」


朱雀は全身の細胞が逆立つような感覚を覚えた。


「実践戦闘用に組み上げた反射型だぁ,存分に

掛かって来な」


「ちぃ!」


スイっと朱雀は後ろに退く。


「(久々だなぁ,昔もいたんだよこう言う奴がよぉ)」


高速戦闘に特化した刺客と何度も戦い経験した常時一瞬の判断で生死が決まる状況,その度に

改良され続けてきた自身の予測と実行の誤差を測定して改善すると言う工程。


バイオフィードバック装置や神経刺激によって意図しない動きも読めるレベルまで鍛えられて

居る故に,考える前に勝つと言う状態を体感して居る身体は,脳が言語化する前に身体が勝手に

反応する。


,,,ってのはまだ2流だ。


朱雀の言う前に戦ったと言う奴がそうだ。


「へ,どうしたぁ,怖気付いたかな?」


相手の型や癖を視覚/音/振動/空気感から逆算して再現,自身にあった技術に変えて3秒あればその戦法を完全攻略できるかを瞬時に分かるようにまで成長して居る。


瞬時模倣,即座克服能力に近づく特定の流派や技に頼らず戦いそのものを解体できるようになって居る。


つまりそいつが使っていた反撃型すら一部とした積み上げた反撃型と言ったところだ。


「はっはー!対策なんか意味はねぇ!(プロってのはなぁやられて対策を事前に作ったり即興で

生み出すm)」


だが甘すぎた,速度に応対するが如く置かれた拳,だがそれは罠だ。


バゴーン!自身の速度の乗っかった一撃を

モロに直撃する。


「速すぎる速度で反射神経を掻い潜って

俺の置かれた手をどかそうとしたなぁ,

テメェの動き見えすぎだぜ」


一瞬,一瞬にして勝負は決した。


「,,,」


「うわぁ,,,あのバカ負けましたよ」


遠隔操作ドローンで青龍は見ていた。


「おい」


「ん?」


だがしかし次の瞬間。


「ばぁ!」


「うわぁ!」


カメラが奴の顔が一面に映る。


「まさか私が気づいてないと思ってるのか?

サイレントドローン,電磁気を察知する鉄柱が

内蔵されていてねぇ,音が完全に無かろう,お」


すいっと後ろに退くと瞬間,バチーンっと電気が

走り爆発する。


「へぇ,自爆付きかよ,,,だけど甘い,今の俺は

事前に爆発を察知できるようにマダラに

特訓してもらってんだからなぁ」


圧倒的瞬殺劇であった,そして。


「,,,は!ここは?」


「俺の管理してる医療院だ,目覚めたようだな」


「くっ,は!」


「今ごろか,拘束させて貰ったよ,お前さぁ高いのに義手と義足壊すなよなぁ,全く(まぁ俺が

あいつに酸血掛けて溶かしちゃったのが

悪いんだがな)」


「なんだ,まさか拷問か!」


「ちげぇよ」


「なんだよ」


「お前の仲間について聞きたいだけだ」


「何故拷問して吐かせない,無理矢理にでも

聞けばよかろうが」


「お前らプロが拷問されたくらいで情報を

吐くとは思ってない」


「まぁ,,,な(なんだこいつ,,,今までは見たことが

ないタイプだ,チッ,殺したはずの感情が,なんだこの妙な暖かさは,援軍を呼ぶか)」


指に隠していた緊急用発信機を静かに押す。


,,,数分後。


バリーンっと窓を割って入って来た。


「(来たか!)」


「ウキィ!」


十二支獣の九刻の申,ダレン。


「ショッディ様,私がやります」


「おう」


出て来たのは,アウスマンであった。


「ウギィ!」


申,こいつは猴拳に長けて居る暗殺者だが,

三節棍の扱いなども得意だ。


「掛かってこいやサルゥ」


「ウッッッッギィィィ!!!」


「おうおうイラついてんなぁ」


次の瞬間,申が激昂した勢いで得意な武術を

使いユーモラスな動きと素早い動きで

アウスマンを翻弄する。


「ウギィ!」


奴が壁を蹴り突進した次の瞬間。


「ふん」


「ぎゅふ⁉︎」


「野生過ぎるんだよお前,背中を見せたら襲って

来るなんざよぉ,五感の優れた暗殺者を相手に

そりゃバカだぞ,お前」


怒らせて,わざと背後を見せて肘打ち顎粉砕,

まさにプロの技だ。


「いや〜にしてもこの補聴器は素晴らしい」


「だろ?お前さんの良いところを活かせる様にONOFF自在の優れもんさ」


「殺す殺す殺すぅ」


やつは酉,十刻だ,闘鶏の異名のある男であり,

凶暴極まりない,八極拳を得意として居る。


「しねぇ!」


「む,速⁉︎」


バゴーン!酉が踏み抜いた床に足が貫通,吹っ飛ばしたアウスマンは背後の分厚いコンクリートの壁を八枚ぶち抜くほど吹き飛ぶ。


「なんつう威力だ,ガードしたのに両腕が

完全にお釈迦だよ」


ショッディは内透肉視によってアウスマンを

見ていた。


「(橈骨尺骨共に粉砕骨折,腕関節脱臼か,速すぎて防御に間に合わなかったか,はたまた防御

してあれかと問われたなら,防御してあぁだろう,タイミング共に完璧だったが貫通した,

くそ重いパンチってな訳だ)」


それはまさに一撃必殺級だった。


「殺す殺す殺す!」


「次は」

「我らが」

「相手をしよう」

「相手をしよう」


続いて出たのは,オルドとカルの

コンビだった。


「殺ぉーす!」


「ふん!」

「ダラァ!」


バゴーン!片方がいなして片方が打つ,蝶のように舞,蜂のように刺すとは言ったものだが,それの防御版とでも言っておけば良いだろう。


「うが⁉︎」


「ふん」


バゴーン!再度繰り広げられた拳によって,

酉は気絶した。


「大丈夫か」

「アウスマン」


「あぁ,ありがとうなお前ら,助かったぜ」


「あぁ」

「感謝は不要」


「我々五人一連托生」

「我々五人一連托生」


「おう!」


こうして,所詮は凌ぎ切るのであった。


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