【6話 戦いの骸】
時は過去,彼は少年兵士として戦場に身を置き
泥臭く生き残る,それを体現したようなやつ
だった。
「うぉぉぉ!」
やつは10歳の時に,あまりの人員不足により
戦争入りさせられたのだ。
「ふん」
敵に会った際,石を地雷に投げて敵兵から煙で
視界遮って隠る。
「ウテェ!」
数十人の兵に撃たれても近くの死体の盾で守る。
「うぐ」
その際に肩と脹脛に一発ずつ貰ってしまう。
そして死んだと思い近づく兵士に地雷を投げる。
「まだ生きてやがるぞ!」
まだ来る兵にも同様の手段で殺害すると。
「すすめぇ!」
捕虜を盾に戦車で進みやがる,だが遠くの
木の後ろに隠れている。
「ふぅふぅっっっ」
足に布をキツく巻いてナイフで銃弾を
摘出する。
だが敵は軍犬を投入してきやがる。
「ちぃ,やべぇな」
軍犬に血を嗅がせてこっちに戦車ごと来てやがる。
そこで作戦を考えた。
「よし」
木を横切る瞬間に身を投げ下に潜るのだ。
「よし,成功した」
だが犬が吠える,咄嗟に血の匂い消しのために戦車のパイプを切りガソリンを身体につける。
だがガソリンにも興味を見せやがる。
そしてタイミングを見て川に走る,だが軍犬に見つかった。
バンバンバン。
足を撃ち抜かれながら逃げる。
「いけどりにしろ!」
敵は軍犬を走らせて少年兵を追わせたがマッチで体に火をつけた。
犬は本能で近寄れないため数十の兵士が銃を放つ。
「はぁっはぁっはぁっ」
なんとか逃げ切り,川に飛び込んだ2分後息継ぎで上がると頭を撃ち抜かれた。
「マジか」
川に飛び込んできた兵士を二人殺した。
その死体を盾に逃げ切った。
様々な感染症や傷を負うが生まれつきの
回復力の高さによって生き残った。
「早撃ちと精密射撃制度で俺に勝てると
思うなよ」
なんと彼は20歳の頃の任務で望遠鏡を使わなきゃ見えない程遠くにいた任務対象を風の
荒れて居る日にノールックでヘッドショット
している。
自動装填式パングザード俗に言う改造銃,100発
放てるのだが。
「ふん」
彼は0.00001秒にしてそれを百発百中で的当ての中心に100発放てるような銃の猛者に
なっていた。
彼の名前は,ショッディ,現在彼の身は機械に
置き換えられ,人類の基本的な肉体を凌駕
して居た。
これは国を離れた外国の地,植民地戦線と
呼ばれて現125年間と言う時戦争は
まだ収束しては居なかった。
「俺はいつだって弱い奴の仲間,いや,強い奴の
敵だぜ」
「私は知った,正義の反対は悪ではないまた違う正義である事,正義が勝者ではない,勝者が正義なのだと」
烈火が如く戦いは繰り広げられ,過去よりもっと
その火花は熱を増して居た最中だった,だが
しかしそれはある男によって破滅をもたら
されようとして居た。
火力の高い砲撃砲,複合装甲はウラン弾やタングステン弾を当たり前に弾く,対戦車用の超大口径弾すらかすり傷すらつかないミサイル数発でようやく貫通するくらいの110トンの重量戦車を。
「ウラァ!」
最大出力の脹脛の噴出によりワンパンで
蹴り潰した。
「打てぇぇぇ!!!」
戦闘機の速度は最大マッハ5.5,それにレーダーに探知されにくいステルス性能に長距離射撃が得意なもんだ。
ジェットパックを使い。
「ダラァ!」
まるでダンボールのように引き裂く。
海上に浮かぶ戦艦,全長にして280m,全幅40.5m,質量にして7万3000tしかも潜水機能や砲撃付きだ,。
「ウラァ!」
指で甲板をぶち抜き,挙句は碇を掴んでぶん回してハンマー投げみたく数十m投げ飛ばした。
「っしゃあ!」
「何ちゅう怪物なんじゃありゃ!」
その後,死傷した仲間達を抱えて自陣営に帰還
する。
「すまねぇ,お前らを助けられなくて,俺が
もっと早く戦場に来ていれば誰も死なせないで済んだってのによぉ」
そして。
「おいてめぇ!」
「あん?」
「くたばれや!」
至近距離全方位からマシンガンを放たれたの
だが。
スパスパスパスパスパ。
「嘘,,,だろ」
「初めて真剣なんて使ったよ」
背後全く見えぬであろう場所の回転する弾丸を
含めて全弾丸が綺麗に四つに横と縦に切られて
居たのだ。
「ウラァ貴様!こりゃ戦車すら破壊するロケットランチャーだぜ!」
プシューバゴーン!モロに直撃しても。
「なんなんだぁ今のは」
傷一つ付きやしなかった。
常に相手の五手も10手も,もはや1000手も
先の群略,味方は死者どころか傷者すら出さない
圧倒的群略。
「我らの奥義!」
まさしく一連托生の武技を使ったって。
「ふん,過去にも経験している,だから私は義肢を
作り付けた」
そう言って四人一体の必殺技すら一人で
使えた。
「やるんだよ,今からなぁ」
戦場の悪魔と呼ばれる犯罪者の軍団を
率いた奴が居た。
やつは冷酷で計算された戦術家,その残忍で型破りな戦略で繰り返し戦いに勝ち続けてきた。
悪辣非道な奴らすら手駒にしてしまうほどだ。
だかしかし。
「嘘ダァァァァァァ!」
奴のあらゆる戦術を,戦略を,真っ向から
全て叩き潰して心をへし折ってやった。
「しねぇ!」
首を3捻り,複数箇所刺し,もはや念入りにとどめを刺されていたってと言うのに。
「いひ」
グジャリ,敵の首を捻る。
「人体改造してんだ,死んでから蘇っても
なんら不思議ではなかろう」
そしてたったの3日。
戦場の盤の白と黒はぐちゃぐちゃに潰された。
そして今に至る。
「だから俺は戦略をまともに練れるように
なったんだ,テメェら五人と戦う際にも経験は
役に立っている」
「まぁ戦場の場合は,戦を俯瞰して手駒や手段を見て置いたり,敵の敵を利用したり有利な地を
見つけたり状況を見て適材適所を見抜く観察眼を持てる様になったくらいだがそれからの
応用ってな訳だけどな」
境遇経験値,戦場に生きた者のそれは異質なほど
強い,故に武力による戦場の破壊と不可能な
国と植民地らの統一を成功させるに至る
説得感とカリスマ性による交渉力,契約力。
「我々があなたに勝ちます!」
「やって見やがれ!」
ベガレベルとは言えぬまでも,,,。
「ははは!」
万全に準備なしだった場合,ショッディ相手に。
「うぐ,,,」
バタリ,五感の暗殺者では相手にはならなかったのだった。