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WHY?

作者: 後藤章倫

 斬りかかってきたのは、からくり人形だった。和服を着た、髪の長い、若い女だった。素早い動きで日本刀を振り落とす。その目は必要以上に見開いていて、口の奥が機械的に動いている。同じ動作を二、三度繰り返しては次のプログラムへと移行しているようだ。それでも気を抜くと斬られる。女は刀が空を切る度に、標的じゃないものに当る度に、太刀筋を読まれる度に、その表情が強張っていく。暫くそうやって彼女の太刀をかわしていると、当然と言えば当然なのだけど、その動きがからくりによる強制的なものだと思え、先ほどまで狂喜じみていると感じていた見開かれた目が悲しそうに映った。そんな彼女が段々と愛おしくなってきたのだけど。


ところで俺、何で斬りかかられとんだっけ?

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