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爆縮と体温の機知(9)

情念と会う

図書館の丸い窓ガラス

遠くから見れば

コンクリートが

そこだけ無いように見える

近づいていけば

向こう側に庭木が見えて

人が歩いているのが分かった

日が柔らかな温かさを伝えてくる


心に穴が空くことは無い

悲しみは透明だ

そこだけ色が無い

だから

穴が空いていると思うのである


居酒屋の隣の部屋

騒がしい音以外に

小競り合いの音がする

直ぐに二人して店外へ

移動時の顔は

お互いに真っ赤になっていた

外でやり合う気だろう

残っている人の話では

今までは

上手くおさまっていたらしい

ということだった


心に火がつくことは無い

怒りは郵便だ

手紙で反応している

だから

火がついていると思うのである


大事な話があると

友人から喫茶店に呼ばれた

コーヒーの香りは

久々のことである

いつもと違う表情

金の無心かと思い

額を考えながら

壁に飾ってある絵を見た

純白のドレスを着た女性が

描かれている

結婚するという報告だった

友人は

いつも通りの顔になった


心に浮遊する力は無い

喜びは磁石だ

反発と引き合いがある

だから

浮遊していると思うのである


休日の十三時半ほど

ちょうど良い時間帯は無い

何も理由が無いなら

好きなことができる

熱中しても

一区切りがちょうど夕食時になる

それでバランスが取れ

その後の帳尻が合わせられる

飲み会の約束も

その一つだろう

一週間で一日でもあれば良い


心に満たされるものは無い

楽しいは収集だ

感じることを集めている

だから

満たされていると思うのである




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