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一柱と三人の反逆物語  作者: 狐兎
序章
2/15

セカイの存在と創られし神シロ誕生

 観測者の仕事? そんなの観測する事に決まってるじゃないか、でも実際はそれ以外やる事が無いんだよね。ん? 観測者の前は何をしていたかだって? それは──



 ヒスイと出会ってからどのくらい経ったのだろうか、あれから自分の家を森の入口に創って、この楽園がどのくらい広いのかを調べた。

 どうやらここは二十階あるうちの上から八つ目のようだ。他の階もここと同じような感じで変わった所は無かった。

 上や下には階段を使って降りたり登ったり出来るみたいで他の方法もあるかもしれない。

 それと自分の力に変化があった、以前はイメージすることで創造の力が使えたけど今は口にするだけで力が使えるようになった。 

 「よし、日記は終わりかな。次は何をしようか」

 《私を日記代わりにするのやめてくれませんか? 保存するのも大変なんですよ》

 「いいだろまだページだって結構残ってるんだし、どーせいつか勝手に消すんだろ」

 《いいえ、勝手では無く自動的に消えます。私の気分次第で》

 「こいつ──まぁいい、力の使い道について考える事にするか」

 《やる事変わりませんね》

 最近、やたら本が馴れ馴れしい、おしゃべりが増えた気がする。

 いや段違いに増えたんだが──話し相手がいないからそんなに気にはならないが。

 本を持ち、家のドアを開ける。鈴の音が鳴るとヒスイが自分の頭に乗り準備が完了する。

 ヒスイは頭の上が気に入っているのか外に出る時はいつもこうだ。

 でもいつも寝ているのでもう少し聖獣としての自覚を持って欲しい。

 寝ているヒスイに届くはずもなくいつものごとく情報収集に出かける。

 森に向かって歩いていた時だった。

 「うわっ!」

 何か変なモノを踏んで思いっ切り転んでしまった。

 誰だよ、こんな悪意のあるのかわからないような嫌がらせするのは⋯⋯何だこれ? ガラス玉?

 本とよくわからない玉を拾い、観察していると。

 《それだと変な魔法使いみたいですね》

 「それより、これは何だ?」

 《どうやらセカイのようです、セカイとはあらゆる生物が存在する場所のこと》

 「あらゆるってことは神もいるのか?」

 《探せばいるんじゃない?》

 返しが雑になっている。興味が無いのだろうか? とにかくセカイを家に保管しておいて、今日ら実験をする予定だ。


 それは絶対に壊す槍と絶対に壊れない何かをぶつけるとどうなるのかと本が疑問にしていた事だ。

 「いきなり爆発とかしないだろうな」

 《さぁ? どうでしょう》

 目をつぶり、思いっ切りぶつけた。

 目を開けるとどちらも壊れていない? とゆうか自分がぶつける前の状態に戻っている?

 《これは、興味深いですね。どうやら矛盾した事が起こるとそれが起こる前──つまり何も起きないとゆう事ですね》

 「これは成功なのか?」

 《えぇ少なくとも失敗とは言えないでしょう》

 やった側からではどうなるのかは分かるが成功なのかはわからない変な感じだ。

 実験を終え、何か異変やラキット以外の聖獣がいないか探すことにした。

 結果、見つかったのは美味しい果物だけだった。




 家に戻るとそれは大きな水晶と化していた。

 「おい、これはどうゆう事だ」

 《いやーここまでとは、セカイは大きくなるのですそれを止めるには神の管理が必要なのです》

 「そうゆう大事な事は先に言えよ! これ、放置したらどうなる?」

 《いずれ、この楽園を侵略するほどの大きさになるでしょう》

 「おいおい、じゃあすぐに何とかしないと。これは自分だけで何とか出来るのか」

 《最低でも十二柱は必要でしょう、集める時間も考えると》

 そんなに集められるのだろうか? やらないって選択肢はないからやるしかないか。

 恐る恐る水晶となった家に近づく。

 「神と⋯⋯勝負⋯⋯ろぉぉぉぉ」 

 「うわ! 何だ!? どこだ!?」

 [見えない敵と戦おうとしないで下さい。家のほうですよ、ふふふあっははは! 笑わせないで下さい!]

 本のくせに笑うとかあるのだろうか? ムカつくが今は声の方が重要だ。

 大きくなったセカイの中には一人のヒトがこちらに向かって「戦え!」と叫んでいる。

 「何だこいつ⋯⋯ヒトってセカイからこっちに移動出来るのか?」

 《アナタがやろうと思えば出来ます、何をするのですか》

 「よし、あとヒトって神になれるのか?」

 《相手が神の器にふさわしく、神に認められればですが、そいつを神にするつもりなのですか!?》

 「セカイの管理には十二柱も必要なら目の前にいるやつから増やしたほうがいいだろ」 

 そうだ、あれを試してみよう。

 確かポッケの中に⋯⋯あった。

 創造と同じで口にすれば出来るのだろうか?

 「汝、神に戦いを挑む者よ。こちらに来ることを許可する」

 《普通にこっちにこいとかでいいのに》

 「この炎丸を止めることは誰にも出来んわぁぁ あ?」

 炎丸と名乗るヒトは気持ち良く敵を斬っている最中だったのか変な時に呼んでしまった⋯⋯気まずい⋯⋯

 「自分が貴方を呼んだ神ガウスだよろし──」

 「がぁぁぁぁ!!」

 バキンッと刀が折れる音がする。

 挨拶の途中に攻撃する方が悪いんだからな。

 刀が折れたのは物理攻撃無効の指輪と物理攻撃反射の指輪が同時に発動して反射が先に機能したのだろう。

 「なるほど、神には触れることすら出来ないとは⋯⋯こんなに弱いのか地上で負け知らずの(われ)が──」

 いや、地上で負け知らずの名は本物のようだ。さっきの一撃で反射の指輪が壊れた──こいつは大物のようだ。

 「再戦を望むか? 呼んだのはこちらだいくらでも戦ってやろう」

 炎丸のほうに剣を投げる。これは力で創った壊れない剣だ。

 「あぁ再戦を望む。これで負ければ貴殿の好きにするがいい、我にも誇りがある」

 不意打ちしといて誇りとかどうなのか⋯⋯

 「よし、ではこの指輪が地に落ちた時が勝負の合図だ」

 炎丸は首を縦にふり、構える。

 壊れた指輪を外し空中に投げる。

 キィンと指輪の落ちた音が鳴った瞬間、無音で炎丸の剣が目の前に飛んでくる。

 それを自分の剣で何とか受け止める。


 瞬間、二人はもとの場所に立っており、指輪はまだ空中にあった。

 指輪が落ちる。

 間合いを詰め、自分の剣が炎丸の首元に当たるが炎丸は動かず立ち尽くしていた。

 実は自分が持っていたのはどんなモノでも壊す剣でこの前の実験と同じことをしたのだ。

 「これが神の実力とゆうものか⋯⋯いいだろうもう思い残すことは無い」

 いや、自分自体の実力はそんな大したものじゃないと思うけど。

 「本当にそうか? お前は負けたままでいいのか、勝ちたいと思わないか?」

 「そんなの勝ちたいと思っているに決まっている、だが同じ位にすら立てていない我にはもう──」

 「なら、お前を神にしてやろう。それでいつか来たるべき時にもう一度戦おうではないか」

 炎丸に手を差し伸べる。

 決まった、完璧にかっこよく決まった。

 《断われ! そんなの断わってしまえ!》

 後ろに置いておいた本がうるさいが気にしない。

 「貴殿が望むのならば我もそうしたい、良いだろうか」

 「もちろんだ。では、我が好敵手炎丸を──」

 「少しの待ってくれないだろうか」

 「ん? 何だ?」

 「我に新しい名を与えてくれないだろうか、神になる事で新しい我になりたいのだ」

 「いいぞ、では──」

 いきなり名前とか言われてもなーどうするかー変なのはつけられないし、もう炎丸でいいんじゃないのか? とも思うしあーもう!

 「我が好敵手フリートを神とする」

 その場で思いついた適当な名前にしておいた。

 フリートは光に包まれ、何か起こるのかと思われたが特に何も起きなかった。

 急いで本を取りに行き。

 「おい! これ成功だよな!」

 《どうでしょうねーまぁセカイの管理が出来れば神なのではー》

 相変わらず興味無いことには適当な返ししやがって。

 セカイである大きな水晶の一部を取り出しフリートに渡した。

 「それは、ここにいるためのものだ。しっかり管理しておいてくれ」

 「わかった。では我はこれから何をすれば良いだろうか」

 「え? あーうん。しゅ、修行とか?」

 「そうか! やはりガウス殿が言う事は他とは違うな、では行ってくる」

 そう言うとどこかに走り去って行った。

 とりあえず、自分を入れてあと十柱か? 多いな。

 《あのバカどうすんの?》

 「数合わせだから適当にしててもらうよ」

 どうでもいいが、さっきの戦闘でも起きないヒスイは聖獣としての自覚があるのかそれともただ寝てるだけか──どっちでもいいか。



 それからセカイの中に神にふさわしいヒトや神を探した結果九柱は何とかなったが、あと一柱がどうしてもいない。

 どうしたものか⋯⋯そろそろ何とかしないと必要な神の数が増えてしまう。そうだ、いないなら創ればいい。


 そして、髪や肌は白。色が違うのは服と目だけの神が創られた。

 「そうだな、お前の名前はシロだ」




 やりたいこと書いてたら前回より相当多くなった気がします。

 文章をつくるのは下手かもしれませんが下手は下手なりに皆様に読みやすい感じになればと思います。

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