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僕を縛るもの
まるで桜の花びらのように現れた可愛い君。
君は初めての喜びを僕に教えてくれた。
そして、初めての苦しみを、悔しさを、怒りを教えてくれた。
これまで、僕はずっときれいなものを見ていたいと思っていた。
思いやりににあふれた美しい世界。
僕は君に望んでしまったんだ。
そんな世界に僕を連れて行ってくれることを。
他の人たちの中にも君と同じものが生きている。
そう思えば、世界が美しく見えた。
君は本当に僕をそんな世界へと連れて行ってくれた。
でも、君はいつも自由で。
そんな君が羨ましく、寂しかった。
君はきっと僕の自由を認めてくれる。
僕が自由になりさえすれば、この痛みはなくなるのだろう。
僕を縛るすべてを断ち切った時、本当の君と出会えるのかな……