一年ぶりにエタっていた小説の続きを投稿した結果
俺はかれこれ五年以上趣味で小説を書いている。小説家を目指しているわけではなく、ただ息抜きで書いているもので、もっぱら書いた小説はネット小説サイトに投稿しているが、ある時に感想が来ない。ブクマがつかない。そんな日々が続き、最後の投稿の時には低評価を喰らい、それで完全にやる気が落ちた俺は小説を書く事がなんだか楽しく無くなり、仕事も忙しくなったから小説を書かなくなったことがある。最初の一週間は「あー、そろそろ書かないとなあ」と思ってはいたが、書いても時間が溶けるだけでお金が貰えるわけでもなく唯一の楽しみであるブクマや感想も貰えず、低評価を喰らう事を考えれば筆を取れるわけもなく、それが一カ月、二カ月、三カ月、半年……ついには一年と続き、もう自分がそんな小説すら書いていたことすら忘れた頃。ある日ふとこれまで書いた小説を整理しようと確認していた時。ある作品が目に止まった。投稿日時を見ればそれは一年前の日付で
「あれ?どんなの書いていたんだっけ…でも完結してないから続きに詰まってエタったんだよな」
と、消す前に一度確認しておこうとその小説を確認した。……はっきり言って今の自分にない熱意があった。忘れかけていた自分の萌えがあった。当時の自分のこの展開が書きたいんだ!という意思を感じた。
「……あー、この続きからならかけそう」
そう過去の熱量に背中を押された俺は続きを書くことにした。そうして約一年ぶりに書き上がった小説を投稿したが、特に反応は期待していなかった。何故なら一年以上も更新してなくて、最後の方は低評価まで付けられた話だ。反応は返ってこないだろうし、多分更新したことによってブクマ剥がしもされるだろう。だが、それでも良かった。続きを書きたいから書いて投稿しただけ。ブクマ剥がしをされても低評価されてもどうでもいいやと達観した気持ちで投稿したが……現実は違った。一年振りにも関わらず、投稿して十分も立たないうちにブクマ剥がしがされないどころかブクマがついていき、その勢いは一年前投稿していた当時とは明らかに違った。一体どうなっているんだろうか?そう思いながら増えていくブクマに戸惑っていると、感想が来ていた。感想……投稿者なら分かると思うが、感想を見る時が一番緊張する。ネット小説だと感想も批判もフィルターなしでダイレクトに来るからだ。だから一年ぶりの更新で来た感想なら尚更……そんな風にドキドキしながら感想を開いて俺は驚いた。何故なら
「一年ぶりの更新で嬉しいです!待っていました!」
とそこには書かれていたからだ。ま、待っていた…?一年も…? 俺の想像を超えていた。俺みたいな息抜きで小説を書いてる人間の小説を待っていてくれてる人がいるなんて……信じられない気持ちと同時に申し訳なくなった。続きを楽しみにしていた読者を一年も待たせていたなんて……そして俺は思った。例え、ブクマが外されようが低評価が付けられようが、何があろうとこの感想を送ってくれた人の為に絶対にこの小説を完結させよう、と……!そうして一年待ってくれていた人の為に一年前の事を思い出しながら何とか更新を再開して一年後に完結させる事が出来たわけだが……
……つまり、この件を通して伝えたいことは貴方のエタっている作品を誰かが待っていて、貴方の感想が創作者の心に火を付けるかも知れませんということです。ふふふ……あの五年以上更新が止まっている作品再開しないかなあ……




