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【7】
「……で、この子がオレたちの探していた……」
「ああ。そうに違いない。一時ではあるが、俺の姿が変わったのも彼女の……」
彩月の近くで誰かが会話している。片方は先程のうさぎとよく似た低声であり、もう一人は知らない声だった。
どちらも若い男性のようで、彩月は朦朧とした意識の中で聞いたのだった。
「これでようやく目的を果たせたね。ここは任せて良い?」
「ああ、彼女には聞きたいことがある。確かめたいことも。この姿なら警戒も解いてくれるだろう」
「だろうね。じゃあまた後で」
一人が立ち去ったタイミングで彩月の意識はまた沈んでしまうが、その際にうさぎと似た低声が呟いた言葉がはっきりと耳に入ったのだった。
「君が俺たちが探していた月の姫なのか……」
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