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はじまり

皆さん、はじめまして! 夢宮ことねです!

まず、沢山ある作品の中からこの前書きを見ていただきありがとうございます。

もしよろしければ、このあとの本文も楽しんでもらえると嬉しいです。

作家として、まだまだ未熟ですが初めて書いた転生ものの小説、読んでいただけると嬉しいです。

よろしくお願いします!



「こんばんは、僕のお姫様」

 

 気がつくと夜の庭園にいた。

 バラを中心に満開に咲き誇っている花。伸びるレンガの小道。真ん中にはお茶会ができそうな広場。

 ここがどこなのかはわからない。

 ただ、明るい月の光に照らされたこの場所は恐怖心も吹き飛んでしまう程に美しかった。


 ◇◆◇

 

 僕は歩いていた。

 そしてたどり着いたのはさっき遠目に見えていた広場だった。

 そこにはこの庭にふさわしいとも言えるアンティーク調のテーブルや椅子が並んでおり、そこに君がいた。

 夢だと思った。

 ひと目だけでも……と君の乗る馬車が通るのを心待ちにしていた。

 そんな手の届かない存在の君が、僕の目の前に居る。


「エラ様?」


 その声に反応して君が振り向く。


「どなた?」


 僕はさっと跪き、頭を垂れる。

 

「わ、私は、名乗るほどの者ではありません。下町の愚民でございます」


「あら、そうなの。では、名前を教えてくださるかしら?」


 このお姫様、僕の言葉が届いてないのかな。

 名乗るほど者でないってさっき……。


「シラバスと言います」


「顔を上げなさい。それは本当かしら?」


「はい」


 僕は恐る恐る顔を上げて、お姫様の顔を見る。

 口輪筋と口角がびっくりするほど上がり、目もキラキラと輝いていた。

 するとこちらに近づいてきて、ぐいっと顔を近づけて来た。

 そしてすぐにすっと身を引くと、


「ねえ、下手な芝居はよしなさいよ。そんなことしても私はあなたと婚約しないわよ、ルクア」


 そう言ったんだ。


「え?」


 思わず声が漏れてしまった。

 いや、しょうがない。

 今、僕はお姫様に王子様の名前で呼ばれたんだ。

 そりゃ驚くだろ……。


「失礼ですが、見ても分かる通り私はルクア王子様ではございません」


「そんなことはないわ。外見はどこからどう見てもルクアそのものよ。でも確かに中身は違うようね。」


 確かに着ている服は先程まで着ていたオンボロのものではなく、かなり高級感のある寝間着のようだった。


「君、好きな動物は?」


「へ?」


 また変な声が出てしまった。

 いやいや、これもしょうがないだろう。

 まさかお姫様から好きな動物聞かれるなんて誰も予測できるわけない。


「えっと、馬です。近所の人が飼っていた子がかっこよくて毎日のように会いに行ってました」


「よくわかったわ。あなたはルクアではないわね。疑ってごめんなさい」


 そう言ってお姫様は頭を下げて、謝った。


「い、いえ……そんな謝られるほどのことでは……」


「そんなことないわ。間違ったことをしたのだから、謝るべきよ」


「そうですね……」


 もしかしたら、かなりいい子なのでは? お姫様。


「あの、寝室までお送りしますので、今日はもうお休みくださいませ。詳しいことは明日以降に聞きますわ。連れていきたいところと会わせたい方がいますので、お迎えに参りますわね!」


「わかりました」


 ◇◆◇


 そうして僕は今、ふかふかで大きすぎるベッドに寝転んでいる。

 ほんの一時間ほど前は藁でできたカチカチのベッドで寝ようとしていたのに。

 いろいろなことが起きすぎている。

 自分の身に何が起きているのか、何もわからない。

 でも、疲れた。

 だから明日の僕に全部丸投げして……おやすみ。


読んでいただき、ありがとうございます!

どうでしたか?

今回は二人が出会う始まりのシーンです。これから、エラのオタクがだんだん顕になっていきます!

その様子も是非、見守っていただければ嬉しいと思います。

二人のお話はまだまだ続きます。

これから、よろしくお願いします。

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