世界観 -用語-
・魔素
空気中を漂う微粒子。人の声などの『音』から意思を読み取り、その意思が望む現象を実現させる。この現象を人々は『魔法』と呼んだ。
・魔法
魔素を利用して起こす現象の事。魔法の精度や質は使用者の『想像力』によって決まり、正確な知識を持ち正しい想像を描ける者ほど高度な魔法を扱うことができる。
世界人口の1/3ほどが使うことができ、魔法の使用の可否は血筋、遺伝によって決まる。そのため魔法を使える血筋は『高貴なもの』、『権力の象徴』とされ、領主などの貴族は力の誇示のために自分の家系に魔法を使える血を取り入れたがったため、ギリジア貴族共同体の貴族はリーラ人種と他人種の混血が多い。
魔素の存在や魔法の使い方は『神託』によって示されたため、この世界の常識となっている。
・鳴石
音が鳴る石。あるとき、魔素がこの無機物が発する音に反応していることが研究によって判明。さらに、石から漏れる音を『編集』することができるという発見から『魔導石』の原案が生まれた。
・魔導石、魔導器
魔法の使用の可否が血筋で決まることから、人々の『力』に差が出てしまった。この差を埋めるために研究、開発されたのが『魔導石』と、魔導石を装飾品にあしらった『魔導器』である。魔法の研究が進んだことで、言葉を構成する『音』には意味が込められていて、魔素はその意思を感知していることがわかった。この意思が込められた『音』を作り、鳴石に記録することで、血筋に関係なく魔法を使える時代が到来した。
・魔導石型爆弾
魔導石を必要とする人達、魔法を使えない人達だけを殺す、便利な技術を疑わない人の心に取り入る残虐な兵器。見た目は魔導石と変わりないし、魔導石としてもちゃんと使えるが、内部に仕込まれた別の魔導石が特定の周波数の音を感知すると起爆してしまう。
・魔導回線
魔導器の一種で、見た目は赤黒い水晶玉。通話用だとわかりやすいように使用中は赤い光を放つように作られている。通話可能な範囲は水晶単体だと十数キロだが、他の通話用の水晶を中継に使えばどれだけ遠くても通話が可能。
本編中、アルナーク・エルドが『プランA』で魔導回線用の水晶を中継として使おうとしたのは、共同体の領海の外、約22キロよりも沖合に停泊している帝国の先遣隊に、洋上に滞空させた飛空艇上の装置を中継にして、確実に『音』を送るため。
・魔導機関
魔法を動力にして機械を自動化しようと試みたのが『魔導機関』。機械工学と魔法学の最先端が詰まった魔導器の一種だが、非常に不安定。小型化の目途も立っていないため、向こう十数年は飛空艇や大型船舶以外の動力にはなりそうもないと言われている。
・声紋解析
魔法の研究の過程で、『音』の知見が深まった。その発展として人の声には個人で異なる特徴的な波形があることが発見される。この違いを利用し、個人を特定しようと考案され確立されたのが声紋解析技術。
・エデル
この世界の通貨。ドイツ語で『高貴』という意味のある『edel』からとった。
余談ですが、『MONARCH』を含む自分の創作物の世界観は北欧神話などをベースとしてるため、ヨーロッパとかあっちの言葉が元ネタになっていることが多いです。
・リーラ人種絶対主義
『神託』という、神からの言葉を世界に伝える役目を古来から担ってきた国々の内の一つ、聖ノルウィステア帝国。さかのぼること数百年前、リーラ人種こそ神聖で、慈しみをもって尊ばれるべき人種という旨の『神託』がなされた。この言葉を『リーラ人種こそ絶対』と解釈し、世間にこの考えが広まることになる。そして、帝国がリーラだけの国を目指したことでこの言葉の持つ力が宗教的な崇拝から、一つの『主義』にすり替わってしまった。
・奴隷制度
『リーラ人種絶対主義』に溺れて帝国民は堕落した。その低下した生産力を補うために、『神託』という説得力のもとに定めた制度。はじめは『神託のためなら』、と宗教として従っていた異民族たちだったが、ギリジア貴族共同体のある貴族がそこにビジネスを見出す。こうして秘密裏に大陸全土で不当な略奪が行われるに至り、大陸内の純粋なリーラ以外の血筋をもつ者は帝国に『奴隷』として売られていった。
・コネクション
ギリジア貴族共同体の裏組織。もとは帝国に異民族、異人種の奴隷を売る業者だったが、今はその意味もほとんどが形骸化し、『商売』の枠に収まらないほど大きな組織になっている。上層部は共同体の貴族の有力諸侯だとされていて、その下に各地の領主や小領主の貴族がいて、さらにその下に商会のような正規組織がいて、最下層に領主が駒として扱う盗賊団がいる。全ての貴族や権力者が加入しているわけでは無いものの、その実態はあまりにも大きく、共同体の政治、産業、商業、交通、マスメディアといったあらゆる分野を『繋ぐ』、巨大な組織だといえる。
その巨大さゆえ、思想は一つにまとまっていないという組織としての弱みがあり、帝国等の諸外国とは平穏でいたい『穏健派』と、自国を守るためなら武力の行使もいとわないという『強硬派』の、大きく二つに分かれている。
・帝国特務機関
聖ノルウィステア帝国が秘密裏に諜報と特殊戦闘を想定し組織した機関。主な用途は国内外の対象の情報を収集する『諜報』、暗殺や無力化を目的とした『特殊戦闘』である。
最初期の試験運用期間では、実働部隊の構成員は二人の少年のみだった。正式採用後は『諜報班』と『戦闘部隊』に分けられ、少年たちはそれぞれのエースとして活躍しながら、教官として後続の隊員の育成も仕事となる。『戦闘部隊』の育成にあたったのが、本編で語られた通り、モナークであった。
・特殊戦闘部隊『ウラヌス』
帝国特務機関の特殊戦闘部隊。構成員は教官のモナーク、後続のリリーナ、バロン、ヴァイカント。他。今後の活躍にご期待ください。