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鈴木議員の国益とは何か

国会議員の使命は重い。常に慎重な行動が求められる、恣意的な行動は国益を損ない国際世論からも批判を受ける。故に独りよがりであってはならない。

鈴木議員の国益とは何か


 私は国益に載って行動した、と鈴木宗男議員は述べた。この国益とは何か、またこの国益を一議員が代弁出来るその法的根拠は何か。

 ロシアによるウクライナ侵攻は到底容認出来ない暴挙で、この暴虐を許してはならないことは世界共通の認識である。ロシアはNATOの脅威を阻止するには、ウクライナがNATOに加盟しないうちに占拠するのが得策と判断し、またウクライナ国内における親ロシア派住民の生命、財産を守るためだと、正当化した、誠に自己都合な勝手な屁理屈だ。

 さて、このロシアは日本に対し何をしてきたか、日露戦争しかり、先の第二次世界大戦においては1945年8月9日、旧ソ連は日ソ不可侵条約を一方的に破棄し、満州を侵略、多くの日本人を捕虜としてシベリアに抑留した事実。また千島列島、北方四島を占拠、戦後処理のどさくさに乗じ北海道を手中に収めんとしたこともこれまた歴史上の事実だ。

 このロシアの常に他国を侵略し、領土拡張するその国状、国民性は現代になっても受け継がれており、そのような国と付き合うには相当な覚悟が必要である。

然るに、鈴木議員はこの現状を打開するには自己において他ならないなどと、世界がますますロシアを牽制していることを冷静に分析することなく、独りよがりの行動に出たことは誠に浅墓の一語に尽きる。

 渡航は制限されていない、だから渡航した。これまた、子供じみている。そもそも国会議員は国民の代弁者だ、もし渡航の正当性を言うのなら、選挙民に問うて見るのが筋ではないか。何故なら、ロシアの一方的な侵略戦争で、ウクライナの無辜の民が命を奪われ、財産を失っている、これを日本に置き換えて見たらいい、現につい最近まで、日本が敵対行動をとるなら戦争も辞さないと言ったのはロシアそのものだ。日本は、世界と協調しながら、ロシアの暴虐を阻止しようとしている。然るに鈴木議員は、この世界協調路線を遵守することなく、自己が常にロシアと友好関係を築いたので北海道が守られているなどと、曲解しそれを政治信条としている。言い換えれば、北海道を質にしてロシアの言いなりになっているとも言われても反論の余地はないだろう。

 世界情勢は複雑怪奇である。現在のウクライナとロシア紛争が、欧州だけに留まると誰も保障は出来ない。だから何としても戦争拡大は避けなければならない、と言ってロシアへの批判を止めてはならない。戦争の非があるのはロシア、それを認めさせることが重要だ。そのためには、日本が先の大戦でロシアから受けた卑劣な行動を許してはならない。一致団結して、ロシアにノーと言えるのは日本だ。

 この明確な論理を顧慮することなく、無断でロシアへ渡航したことは国会議員として見識がないと言われよう。

 さて国益とは何か、それは何れの国に対しても等距離外交に徹することだ。何故そうすべきか、それは一国に傾けば国としての自主性が損なわれるからだ。日米条約は、今日の日本の発展を促進したことは事実で、今後もそうあるべきだろう。と、言ってアメリカ一辺倒ではいけない。

 グローバル社会においては、世界のどの国においても社会基盤が脆弱になることは、その国がそれを打破するため何らかの武力を行使し、やがてその小さな紛争が世界を戦争に捲きこむ。

 日本は、インフラが未熟な国に今日まで積極的に支援しその見返りを求めてこなかった、これは世界に誇るべきで、その国際奉仕が各国から評価を得、信頼という何物にも代えがたいものとなる、即ち国益である。

 鈴木議員は、この意味において国益を、ロシア一国に託すことは論理の飛躍かつ思考体系が支離滅裂で、到底議員としての重大な職責を全うしているとは言い難い。


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