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外国人受け入れ

 今、日本には多くの外国人が働いている。日本は高齢化、少子化に伴い労働人口が減少傾向にあることから、特に東南アジアを中心に第一次産業を補填するため受け入れている。そして国も、法を改正して、外国人単純労働者の雇用延長を考えている。


 特に研修生は、皆懸命に働いている。その真面目さにつけ込み一部の雇い主が劣悪な環境で労働を強いていることは事実だ。


 だが待てよ、劣悪な環境で働かされている光景、何処かで見たよな、そう、それは戦前の日本の何処にでもあった風景だ。


 戦後も、集団就職時代と云われた昭和38、9年、今から50年前にも多くの貧しい子供達が家族の為に一所懸命に働いていた。時は流れて、労働人口が減少し、その補填として外国人労働者を受け入れようと。


 だが、ちょっとおかしくありませんか。本当に労働力が足りないの、きちんと調べたの。求人が少ないから、単純に労働力が不足している、余りにもお役所的な発想ではないでしょうか。


 私は、以前派遣業法を批判した、それは江戸時代の口入れ屋と同じだと。口入れ稼業は仲介業だ、人と人を仲介してその利ザヤを稼ぐ。これを許したことから、やくざ即ち暴力団がそれを貪り、結果社会秩序を破壊して来た


 それ故、労働基準法は仲介業を禁じたのにも拘わらず、国は大企業の利益を優先する為、労働基準法を無視し、派遣業法と云う現代版口入れ稼業を許し、結果労働環境は悪化した。


 少子、高齢化だから就業者が少ないと単純に論じる前に、適正な賃金と労働環境が整備されているか、先ずそれを正すべきが本筋ではないのか。


 3Kと云われる職業に従事する人達も社会のインフラに欠かせない人達であることを我々は充分認識しているのか。むしろその人達が充分に暮らせる給与を与えているか、国はその人達に報いているか、それを真剣に考え実行していくことが大切ではないだろうか。


 生活保護世帯は年々増加している。そして世の中の認識は、生活保護世帯は怠け者、脱落者だとして、弾き出そうとしている。


 だがそれでいいのか、その生活保護世帯を含め引き籠りと云われる人達が大勢居る事を我々は正しく認識しているのか。


 外国人労働者を受け入れる前に考えるべきは、最低賃金始め労働環境の改善、生活保護を受けている人達への社会復帰への後押し、引き籠りの人達への社会進出への助言、それこそが先ずしなければならないことではないだろうか。


 そして、安く使えるから、やがて国に帰ってしまうから、とその場凌ぎの雇用体系を構成している大半は中小企業だ。その中でも親身になって外国人を雇用している企業をマスコミはこれ見よがしに報道し、これを見た視聴者は日本人の優しさを賛美する、が、その裏返しを正しく視聴者は見ていない。


 何故、こんな捻くれたもの言いをするかというと、先ほどにも述べたが今我が国が抱えている問題は貧困率の増加と、若年労働者の就業率の低下が、やがて社会そのものを変えるとともに混乱を招くと考えるからだ。


 日本で就労する外国人、その中の単純労働者の雇用が増加することは本当に労働環境の改善に繋がるのか、むしろ日本人が働く場所が奪われる事にならないか、結果益々働く人達の生活は苦しくならないか。


 ヨーロッパ諸国は多くの外国人を受け入れて来た。その多くが3Kに従事する人達だった。だが、結婚し、また家族を呼ぶことによりその就労人口は増し、やがて社会インフラを左右する存在となっていった。


 その人達が一度ストを起こせば忽ち世の中が混乱する状況を我々は見て来た。日本で働く外国人は違うと言えるのか、誰が保証する。私は外国人就労者の受け入れること、そのものを全て反対しているのではない。だが、余りにも短絡的な国の政策に呆れかえっているのだ。


 高齢、少子化だから外国人労働者の就労年限を延長する。それだけで良いのか、長く働いて貰うための法整備、労働環境も合わせて考えなくて良いのか。雇い主ばかりにそれを押しつけて良いのか。外交ルートを通じて、各国にきちんと説明し、日本の現状をきちんと説明しているのか。


 働く人達の労働環境が改善されれば、生活保護世帯や引き籠りの人達も働くことを考える。先ず、それをすることが先決だ。労働人口を掘り起こす努力を怠り、単純に外国人労働者を増やせば良い、何故そんな考えに至るのか。


 国民一人ひとりが外国人就労者の増加が将来の労働環境にどのような影響を及ぼすのか真剣に議論する必要がある。それからでも遅くはないと私は思います。


 思い残すことなく書き綴るシリーズはこの章を以て一旦終了します。


 

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