不思議な実と村
短くてすみません
草原を歩いてから2時間くらい経過しただろうか、だんだん俺の前に森が見えてきた。
「立派な木だな、この森どこまで続いているんだ?」
そういいながら森の中に入っていった。森の中は、さまざまな種類の木があり、それぞれ違う実がなっていた。しばらくして、左の方から何かの唸り声が聞こえた
「「「グルルルル!!」」」
俺はすぐ左の方からくる3匹の黒い毛を纏い、赤い目をした狼のようなものを目に捉えた。
「あれが魔物か。しかも、いきなり3匹かよ...
とりあえず鑑定してみっか」
そういいながら真ん中のやつに鑑定をしてみた
ブラックウルフ
レベル 3
HP 320/320
MP0/0
筋力 65
防御力 48
素早さ 85
魔力0
魔法防御 38
〈ユニークスキル〉
〈スキル〉
・夜目
「筋力も素早さもあっちの方が上か。こりゃあ、隙を見せたら殺されるな」
鑑定している時でも、ブラックウルフ逹は逃げられないように俺を囲むように広がっていく
「逃がすつもりはないようだな」
森の中で火魔法なんて使ったら火事になりかねない。自然と雷魔法を使うしかないようだ
「単体攻撃だと、他のブラックウルフに隙を見せてしまうからダメだ。となると、ライトニングストームか」
俺はライトニングストームを無詠唱で使った
「ライトニングストーム!!」
すると、俺を中心に、まわりから雷がでてきて3匹のブラックウルフを襲った。そして、ブラックウルフ逹は何の抵抗もなく力尽きた
[レベルが上がりました]
「ふー、試しておいてよかったぜ」
そういいながら、額の汗を手で拭った。
この時タクマは、本来ライトニングストームは前方に広範囲の雷を放つ魔法だと知るよしもなかった
「そういえば、頭の中からレベルが上がったって聞こえたな」
確かめるためにステータスを開いた
名前 タクマ・スズキ 18歳
レベル 12
種族 人族(男)
HP 380/600
MP 190/720
筋力 80
防御力 76
素早さ 64
魔力 114
魔法防御 134
〈ユニークスキル〉
・成長・全属性適正・アイテムボックス
〈スキル〉
・火魔法level5・雷魔法level2・鑑定level5
・無詠唱
〈称号〉
・異世界人
レベルが12になっていた。筋力なども、レベルが上がったおかげで上がったようだ
「MPが半分以上減ってるな。このダルさは魔法の使いすぎのせいか」
さっきのライトニングストームを使った後から、少し体がダルく感じる。おそらく、MPが
減るほど、体がダルくなるのだろう。
「まずは、このブラックウルフどもを回収しとかなくちゃな」
目の前で力尽きているブラックウルフに触れ、アイテムボックスを使うと、すぐにブラックウルフ逹は姿を消した
「よーし、回収終了したところで、先に進むか。早く人に会いたいぜ」
ここまで、誰とも遭遇しておらず、無性に人と会いたくなってきていた。前の世界でも、別に家にずっと引きこもってゲームをしていた訳ではなく、むしろ学校が休みの時は、本屋(おっちゃんの所)に行ったり、映画を見に行ったりと外出はしていた。
いつも1人だが...
「あー腹減ったー、何か食えるもんねーかな?」
この世界に来てから何も食べておらず、長時間なれない場所を歩き続け、さらに戦闘までして俺の体はもう疲れきっていた
「ん?この赤い果物っぽいやつうまそうだな」
近くの木に実っていた赤い果物っぽいやつを、食べる前に鑑定してみた
コリンの実
赤い色をした木の実。コリンの木からとれる
食用として食べることができる
ピンポン玉くらいの大きさで、さくらんぼのように、2つ繋がっている
「鑑定とっといて良かったーマジで。試食試食っと」
食感は梨のようで、味は完璧にイチゴだ。
美味いけど、なんだろうこの感じ。
「美味いけど、何か裏切られた気がする」
そう言いながらも、この実が美味しいのは変わらない。しかも、この先にもコリンの木がはえていて、それぞれにコリンの実があり、
それを次々とアイテムボックスにぶちこんでいく
「よし!これで、当分もつだろう」
満足感に浸りながら先に進んでいくと、奥から煙が見えた
「お、煙だ。火事か?」
俺は歩いてその場所にむかっていく。
煙がでている場所には、木で出来た同じような家がいくつも並んでいた。
今いる場所は、森と草原の境の茂みに隠れている。どうやら、森を抜けたようだ
「おー!!村だ!やっと着いたぜ~日も下がってきたし急ぐとするか」
茂みから体をだし、村にむかって走っていった