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イン ザ キッチン

目の前のテーブルには、食材やらなんやらがたくさん陳列していた。

俺はそれを凝視しながら思案している。

今俺たちはお料理コンテストをしていた。今度開かれる北桜祭りでする屋台のメニューを考えるためである。料理が開始されたのは10分前。俺はいまだ動けずにいた。

「……こ、こういう場合、どんなものを作ればいいのかしら」

同じくフレイヤも俺と同じことを考えていた。

「お前なんか得意料理とかあんの?」

ふと思ったことを口に出す。

俺の中の女の子の必須条件に料理スキルがある。やはり男と言うものは、料理に惹かれるものである。容姿としては抜群であるフレイヤに料理スキルがあるのか疑問に思ったのだ。

「は、はぁぁぁぁ!料理!?料理なんか楽勝だし。いつも作ってるぐらいだし!」

フレイヤは明らかに動揺していた。あぁ、こりゃ料理できないなこいつ。

「分かった分かった。料理できないんだな」

「はぁ、料理できるって言ってんじゃん!」

「へぇ、なら早く作ってくれよ。お前の料理見てみたい」

フレイヤは俺の要求に一歩後ずさる。が、すぐに立ち直り、俺に右手の人差し指をつきたてる。

「やってやろうじゃない!やってやるわよ!」

と、テーブルにあるもの片っ端キッチンに持っていった。

「て、俺のもの無くなったじゃないか!」

テーブルに置かれているものを見る。3品ぐらいしか残っていなかった。

「はぁ、もうどうでもよくなってきた」

俺は椅子に座って脱力した。こんなもので何を作れというんだ。

居間の方ではスールさんがソファに座ってお笑い番組を見ていた。なんかアツアツのおでんを食わされているところを見るとリアクション芸人かなんかの話なんだろうな。…さすがに夏におでんは無理か。

「ま、悩んでも仕方がない。適当になんか作るかな」

俺は立ち上がって、食材選びをはじめた。

「え…と。ホットケーキのもとに、バナナ…。瓦そばに、キュウリ。すっげぇ余りものだな、おい」

とりあえずホットケーキを作ろうか。一応作れるし。まぁ、後はバナナでトッピングか…。俺はその2品を持ってキッチンに向かう。

キッチンでは各々が料理に精を出していた。とりあえず開いてるとことにお邪魔しますか。

テーブルに食材を置く。あとは、ボウルとフライパンかな。

「兄貴、ボウルとフラ…、って何作ってるんですか!?」

後ろにいた兄貴の声をかけようとすると、兄貴は中華鍋を使って豪快に何かを作っていた。

「んん!?なんだレオか。焼きそば作ってるんだ!この火力が調理のポイントなんだぜ!」

火力って!中華じゃないんだから、普通に焼こうぜ!

「へ、へぇ~。そりゃ、すごいや」

適当に相槌を打つ。

「おう、ありがとな。てか、なんか用があるんじゃないのか?」

「あぁ、調理用具ってどこに置いてあるんですか?」

忙しそうだったので、手短に用件を伝える。

「あ、入口近くのでかいやつに入ってるぜ」

と、兄貴は入り口付近にあるそれっぽい奴に右手で指さしていた。って、片腕も離すなよ、危ないから!

「あ、どうもです…」

俺は邪魔しないように歩いて行った。

ボウルとフライパンを取って自分の位置に戻ろうとすると、カジさんが椅子に座ってコーヒーを飲んでいた。

「あ、あれカジさん?もう料理しなくていいんですか」

「うむ。拙者の料理はもう済んだ」

え!?はや。

「な、なに作ったんですか!?」

「企業秘密」

近くのテーブルの上にも何も置いてなかった。

「レオ。おぬしもかんばるのだ」

「は、はぁ」

俺は自分の位置に戻った。カジさんってなんか不思議だな…。

ホットケーキのもとをボウルに入れようとしたところ、牛乳がないことに気付いた。

「あそこにはなかったし。キッチンのどこかにあるのかな?」

周りを探してみると、隣に牛乳が置いてあった。

「クルルさん。牛乳もらってもいいですか?」

俺は隣のクルルさんに話しかける。

「ええ。いいわよ」

「ありがとうございます」

俺は丁寧にお辞儀し、牛乳を受取りボウルに適量入れる。クルルさんから香ってきた甘い香りが俺の鼻腔をくすぐった。

「クルルさん。何作ってるんですか?」

ものすごく甘い香りに興味がいってしまい、質問する。

「クッキーを作っているのよ」

「え、でもクッキーって屋台で作るの難しくないですか?」

「あらっ、屋台で作るだけが祭りじゃないのよ。先に作っといて、祭りの日に渡すのよ」

「あぁ、なるほど」

良く考えてるなぁ、クルルさん。すげぇ、俺の理想の女性像だ…。

「凄いですね、クルルさん。フレイヤなんて、料理でき…」

「誰が何よ」

俺はその場に座り込む。後ろから脛を蹴られたのだ。

「全く。料理できるぐらい出来るわよ」

フレイヤは自分のもといた場所に帰ってしまった。クルルさんは、あらあらと口を手をやり微笑していた。

「ったく。あのやろぉ~」

俺はゆっくりと起き上る。ボウルの中には溶けていないホットケーキのもとが牛乳に浮かんでいた。

「おい、そろそろ終了だ。こっちに作ったものをもってきな」

「へっ」

ボウルの中のホットケーキのもとが溶けないまま、お料理タイムが終了した。

やっぱり文章雑になる

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