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ちびっこは神様の愛し子。  作者: 瑠璃夢
【第13.5章】るうのとある1日。
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会いたい。

いつも読んでくださってありがとうございますー!

最近は初めての読者様からも嬉しい感想をたくさんいただけて、とっても励みになっております♪

いつも感想くださる読者様もたくさんの素敵なお言葉ありがとうございます(幸)

褒められて頑張れるタイプなのだと改めて感じる今日この頃です(笑)




私が頷くと、シリーさんは恐る恐る私の額と頬を片手で覆いました。

大きな手ですね。羨ましいです。




ひんやりとした手は擦り傷で熱を持ったお顔に気持ちよくて、スリっとシリーさんの手に擦り寄ると、シリーさんはふにゃりと心配そうなお顔を崩して、子供のような可愛らしい笑顔になりました。


ホワリと綿毛が触れたような感触が傷口に触れた気がしてぱちぱちと瞬きをすると、シリーさんはほっとしたようなお顔で今度は綺麗に微笑んでくれます。




「良かった。綺麗に治りましたね。」


「う・・・?あ。ぴりぴり、しない、です。なおた?ですか?」




シリーさんの手が離れた後、さっきまでヒリヒリと疼いていた痛みがすっかり消えて、お顔のお熱も引いたように違和感も消えていました。


すっかり完治した傷口に驚きを隠せない私でしたが、直接触れないと私に魔法はかからないという事実にアルさんたちは難しいお顔です。




私は前世の元々魔法のない世界で生きていた記憶があるので不便なのかとか、難しい問題が起こっているのかとかさっぱり分からないのですが、何か拙いことがあるのでしょうか?




「気づけていたらもっと早く癒して差し上げられましたのに、申し訳ありません。罰はいかようにもお受け致します。」


「そんな、ばつ、だめです!いっぱい、うれしい、だから、ありあと、ござます、でした!」




ああああ。慌てすぎて更に舌が回らなくてカミカミです・・・・。


そんな私を見て、アルさんはクスクスと拳を作った手を口元に当てて笑っています。




「シリーくん。るうはそういうの、駄目みたいですよ。」


「?そういうのとは・・・?」


「るうは自分のために誰かが傷ついたり、自分が誰かを罰したり、そういうことは好まないようです。僕たちはるうの意思に沿ってみんな『仲良しさん』でいないといけませんね。」


「仲良しさん、ですか・・・?ルナー様が望まれるのでしたら。ルナー様。こんな愚かな私をお許し頂きありがとうございます。」




シリーさんはふわりと微笑むと綺麗な長い髪が肩から滑り落ちるのも気にせずに頭を深々と垂れました。

サディさんとお話していた時のシリーさんは、少し怖い感じでしたけど、とても真面目で優しくて、そしてとても自分に厳しい人なのだと感じて、でもそんなシリーさんにとても好感が持てて嬉しくなりました。




にこにこ嬉しい気持ちでソファーに座り直してナミさんの用意してくれた私専用のプチサイズのティーカップでお茶を飲んでいると、シリーさんとアルさんは立ち上がって仕事に戻りますと扉に向かいました。


ですが扉の前でお2人とも振り返ると。




「るう。もう怪我をしてはいけませんよ?」


「ルナー様。もしお怪我をされたら私をお呼びください。王都に滞在されている間は私が癒して差し上げます。」




と言って退出しました。


うん。次は気をつけないとです。




バルさんは私の後ろに控えてくれていて、さっきのように座ってくださいとソファーをポムポムと叩いてみましたが、休憩はおしまいだと言って座ってくれませんでした。


ナミさんも神殿の館とは違うみたいで、侍女として王都ではしっかり振舞わなければ任を解かれてしまいそうだからと言って譲ってくれません。




うぅー。大きなソファーにぽつんと座っているのは、なんだかとっても寂しい気分になるですね。


お外は雨々ザァザァで、本当に私の心を表しているみたいです。




リクさん、今何してるんですか?


私、とってもリクさんに会いたいです。





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