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ちびっこは神様の愛し子。  作者: 瑠璃夢
【第13.5章】るうのとある1日。
73/84

再び健康診断?

いつも読んでくださりありがとうございますー!

なんとか毎週更新できていますが、なかなか執筆速度は上がらずですね^^;

マイペースで頑張りますのでお付き合いくださると嬉しいです!




今アルさんはなんて言いました?




『そういえば。シリーくんは白魔法が使えたのではありませんでしたか?僕が治療するより痛みもないはずなので、僕を呼ばなくても治療できたでしょう?』



確かにそう言いましたよね?


白魔法ってあれですよね?えいやぁって魔法かけたらピカーって光って怪我とか一瞬で治るとか、MPとか消費して呪文叫んだら回復するとか、ゲームとか小説とかでよく出てくる光魔法みたいなものですか?


じゃあ痛い消毒液に泣かされたのは無駄だったということでしょうか?




そう思っていると、バルさんが言いにくそうに口を開きました。




「いえ、シリー様の白魔法はかからないかと・・・。」


「?バルくん。それはどういう意味ですか?」




アルさんはバルさんの発言に不思議そうに首を傾けましたが、私の反対側に座るシリーさんを見上げると、難しそうな表情で何かを考えているご様子です。




「私たち鳥族は風の精霊に好かれやすいので風魔法が一番扱いやすいですよね。そして魔力の流れを読むのも得意とします。それぞれの種族で向き不向きはあれど、この世界では多少なりとも魔法を使える種族がほとんどです。」


「ええ。それは分かっていますが、何故そこでかからないという結論になるんです?」




半分はたぶん、私に分かりやすいように説明してくれているバルさんに感謝しつつも、よく分からないことが多いので黙って聞いておきます。




「ええ。先程、るう様が転ばれた時、シリー様は白魔法をるう様に使用されたと思います。シリー様の魔法がるう様に流れる気配は感じましたから。・・・ですが、その流れはるう様に届いたと思った瞬間には空気に溶けるように散り散りに分散しました。シリー様。間違いありませんでしょうか?」


「・・・ええ。確かに私はルナー様がお怪我なされた時、魔法を使いました。ですが、弾かれたというより、そうですね。何もない場所へ魔法を放出したようにかき消されたようでした。要するにお怪我を治すどころか、痛みさえ取り除いて差し上げられませんでした。」




アルさんは驚いたように目を見開いた後、少しの時間無言になっていましたが、私の傍までくると膝を折って私の手を持ち上げてから目を閉じてしまいました。


あ、これって以前、私の健康診断した時みたいです。




「・・・おかしいですね。僕の魔力はるうの身体の状態を把握できるようです。なのに治癒魔法は効かないなんて。・・・あ。もしかすると。」


「?原因が分かったのですか?」




バルさんが不思議そうに首を傾げるものですから、私も釣られてバルさんと同じ方向へ首を傾げてしまいましたが、アルさんはそんな私にクスリと微笑むと、シリーさんに話しかけます。




「シリーくん。るうに治癒魔法をかける時、手をかざしただけですか?直接傷に触れていない。そうではありませんか?」


「ええ。そうです。もちろん直接触れた方が効果的ではありますが、ルナー様が痛みに耐え、ご自身の手で押さえておられたものですから・・・。」


「そうですか。推測しか出来ないので直接お願いします。きっとるうの体に直接作用させるには、触れていないといけない。そういう制約があるのかもしれません。」




そう言うと、申し訳なさそうにアルさんは『頑張ってくれたのにすみません』と、私のおでことホッペのガーゼをぺりっと優しく外してしまいました。


ピリリとした痛みに顔を顰める私に謝りながら、アルさんはシリーさんに言います。




「シリーくん。るうの傷に直接触れて治癒魔法を使ってください。」


「ええ。分かりました。ルナー様。少し沁みるかもしれませんがご容赦ください。」




シリーさんは不思議そうにしながらも私に手を差し出してきました。





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