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ちびっこは神様の愛し子。  作者: 瑠璃夢
【第13.5章】るうのとある1日。
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イタズラ。

執筆の勘を取り戻すための小話を挟んでみました。

申し訳ありませんがお付き合いくださいませ><


ナミさんにだっこされてお散歩中のるうです。




あれ?だっこされていたら『お散歩』とは言わないのではないでしょうか?


そんなことを思いながら王宮の建物の間にある中庭に差し掛かったところ、見慣れた後姿を見かけました。




あの素敵に大きい翼はきっとバルさんの後姿に間違いありません。


普段は思いつきもしないのですが、ずっとお部屋に缶詰状態だった私は小さな子供のようなイタズラを思いついてしまいました。




「なみさん。あしょ、あそこ。ばる、さん。おりたい、です。」


「あら。本当ですわね。どうやら休憩中のようです。降りますか?るう様。」




小さくコクコクと頷くと、ナミさんはゆっくりと私をおろしてくれたので、ばるさんの方にトテトテとなるべく音を立てないように歩きだしましたが、ナミさんが不思議そうに後ろから声をかけてきました。




「しー。おくち、ちゃっく、です。しー。」


「しー・・・。お口、チャッ・・・うっっ。るう様・・・。お可愛らしい・・・っっっ。」




ナミさんは小声で私の言葉を反復すると、なんだか蹲ってしまいましたが、必死に口に人差し指を当てて静かにーと言いました。


ナミさんが蹲っている間に私は芝生の上をそろそろと近づくと、バルさんの膝あたりに後ろから抱きつきます。




がばっ。とね!




「るう様っ!??な、何を・・・。」




突然後ろから肩を叩いて『わあっ!!』と驚かせてみたかったのですが、ここの人たちは大きすぎでした。


でも思ったより驚いていない様子なので、もしかしたら私だと気づいていて、急に足に抱きついたことに驚かれてしまった変な感じのドッキリになってしまったようです。なんたる不覚。




「ばるさん。びっきゅり、した、ですか?」


「びっきゅ・・・?ああ。びっくりですか。るう様は私をびっくりさせたかったのですね。はは。ええ、そうですね。とても驚きました。かなりの『びっくり』でしたよ。」


「ほんと、に?いっぱい?」




聞き返す私に微笑ましそうにニコニコしながら頷いてくれるバルさんでしたが、やっぱりさっきの感じからすると100%の成功ではない気がします。


今度こそ成功させたいと変な使命感に燃えたのは見逃していただきたい。




そんな時、渡り廊下をサディさんの補佐のシリーさんがゆっくり歩いてるのを見つけた私は、今度はバルさんに言いました。




「ばるさん。しーっ。おくち、ちゃっく、です。」


「っっ!!し、しー。チャック・・・。うぷっ。」




何故かバルさんは背中の翼をバサーっと開いたまま固まってしまいましたが、後ろからナミさんが歩いてきたのでナミさんに任せれば大丈夫でしょう。


いざ、リベンジです!!シリーさん。覚悟!




後ろからは、「バル。貴方も見てしまったのですね・・・。」「え?あ?貴女も、ですか・・・。」という意味不明な言葉が聞こえてきましたが、立ち止まってはいられないのです!




トテトテと軽い足音が出てしまうのを気にしながらシリーさんの後ろを追いかけているのですが、やはりこの世界の大人はとても身長が高いので、足のコンパスも大きいようです。


ツンッ!




「・・・あっ。」




ぺちゃんっ!




追いつけないというより、むしろ離されているような気にさえなってきた時、芝生から渡り廊下に入る小さな段差に足を取られて転んでしまいました。


後ろの方で『るう様!』と、ナミさんとバルさんの慌てたような声が聞こえていましたが、顔面から見事に転んでしまったので痛みに耐えるのに必死で振り向けませんよ・・・無理無理。




必死に両手で顔を押さえて涙をクシクシと散らせようとした時、ふわりと私の体は抱き上げられていました。




「ルナー様・・・。ああ、なんてこと。痛むのですか?」


「しりぃ、さん・・・?」




私をだっこしてくれていたのはシリーさんでした。




子供っぽいイタズラという意味で、本当は子供の日に書きたかったネタをお披露目中というか暴露中です(笑)

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